日本国土の安全は、自衛隊単独でも十分守れます。しかし日本社会を守るためには、国土だけ守っていれば良いわけではありません。例えばシーレーンが途切れれば、日本はすぐに困ってしまいます。日本は経済超大国ですから、世界中との利害関係があるのです。今までは日本以外の安全保障については、米軍に丸投げしていました。しかし今後はそうは行かなくなるのです。欧米諸国の国力は深刻に低下しています。世界最強の戦力である米軍も、世界中に展開しているのが難しくなっています。在日米軍の一部グアム移転は、そのような大きな流れの始まりに過ぎません。このままでは日本周辺諸国の安全を守る事ができなくなってしまい、それは日本にとっても大打撃になるのです。
安倍内閣が主張している「集団的自衛権の行使」は、要するに米軍のプレゼンスが低下するので、価値観を共有できる大国同士で同盟関係を築き、そのつながりを核にして地域の安全保障体制(アジア版NATOのような物)を築かなくてはならないという、迫り来る近未来の危機に対する施策なのです。実際に枠組みは麻生内閣の時点でインドとオーストラリアの間ですでにできています。現在同盟関係を深化させている所です。またロシアともそのような関係になるように努力しているようです。
もしここで憲法9条に拘り軍事的引き篭もりを続けたら、世界中が混乱しあちこちで戦争が起こるでしょう。その結果日本人の生存に危険が及ぶかもしれません。そうなっても良いですか?
「私は戦争に行くのが怖い」と思う人は、なおさら憲法改正に賛成すべきです。安全保障体制を作る第一の目的は、戦争を起こさない事ですから。共同で脅威に対抗するのは、あくまでもいざという時の為です。軍事同盟関係があれば、そう簡単には戦争を仕掛けられませんよね?そういう抑止力を狙っているのです。それに現代の戦場では徴兵などあり得ません。これについては関連知恵ノートを参照して下さい。
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