2014年5月29日、北朝鮮がすべての拉致被害者と拉致の可能性が排除できない特定失踪者について、包括的全面調査を行うことに合意しました。安部総理はかなりの自信がありそうですが、信用出来ないと感じている人が多いようですね。まぁ今までの経緯を考えれば信じられないのは当たり前ですが、ちゃんと帰還させる可能性はあると思いますよ。
根拠は北朝鮮の孤立です。元々中国しか仲間がいなかったのに、中国とのつながりが深い側近を粛清せざるを得なくなるなどかなり疎遠になっているようです。しかも韓国が中国に露骨に接近しています。このままでは北朝鮮は中国から切り捨てられかねません。
そこで北朝鮮視線で考えてみます。北朝鮮にとって一番の脅威はアメリカではなく中国です。なにせ国境を陸上で接している上に、中国から攻撃されても誰も守ってくれないどころか味方にすらなってくれませんから。
そこで中国の敵を考えて見ましょう。
- アメリカ
- インド
- ベトナム etc.
... 何も提供できるものがありません。アメリカ、インド以外は中国への牽制にもなりません。
- 日本
!拉致被害者の返還という裏技が残っています。
自爆に近い方法ではありますが、自国が滅ぶよりはマシです。面子を立ててくれるように交渉できるかもしれません。それに日本は世界最強の経済力と、制限付きではあるものの世界有数の軍事力の持ち主です。
日本側から考えると:
- 拉致被害者の奪還が最優先。自国民保護もできないようでは国家として最低。
- この際責任追及は諦めてもやむを得ない。日本政府は日本国民の為に存在しているのであって、抽象的で曖昧な「正義」なんぞ知ったことでは無い。
- よって最小限度のアメをまず与えて、拉致被害者を取り戻すことを最優先。公安などの情報機関が掴んでいる情報と照らし合わせれば、北朝鮮がどの程度本気で返還したかは確認できる。
#元々日本の情報機関は「実は」優秀ですし、終戦後から朝鮮総連は最優先監視対象だったでしょうから。
参考:
日本の情報機関
- これで真面目に返したと判断できるなら、日本と北朝鮮の間で二国間協議を始める。そうでなければ再度制裁を元に戻す事は簡単であるので、それをカードに履行を迫れば良い。二国間協議を始める事ができれば、その過程で核兵器開発廃棄や在日朝鮮人問題などの協議ができる。結果的に核兵器を廃棄させれる事に成功すれば、アメリカなど中国以外の安保理メンバーは皆納得して安保理決議に基づく制裁解除に動くだろう。その為には金で済むならアメをいくら与えても構わない。北朝鮮の体制がいかに酷いものであろうとも、日本国には関係ないので。そういう問題は、余裕ができた時に改めて考えれば良いこと。
ま、そういう訳で北朝鮮が真面目に拉致被害者の返還に応じる事は、あり得ないことではないと私は判断しています。邪魔しそうなのは韓国や中国でしょうね。ここで北朝鮮が日本に接近したら、孤立するのは韓国と中国ですから。ロシア?あのプーチン大帝がそんな甘い考え方をするとでも?単にビジネスの為にリップサービスをしただけですよ(爆笑) 実際に中国を持ち上げる演説はしても、言質は何も与えていませんでしたよね。ウクライナ紛争でも、国内の跳ねっ返りに苦労しながら必死に落とし所を探っているではありませんか。