酔えない酒

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昨晩、ゆみのマスターに示談の方向で考えているとつたえた。

「おまえ、カッコ悪いな❗刑事事件にできなくても精神科の鉄格子に入れることも出来るだろう?」

と言われた。

マスターは、今日検察官に呼ばれて状況説明するらしかった。

「アル中が何しても良いのか?」

と聞かれたが、自分の予測で刑事事件に出来ないなら意味がないと判断。

元を言えば、ゆみは客層が悪くしょっちゅう警察を呼んでいるとんでもない店である。

店の名前が元かみさんの名前だったから通い始めた。

けど、そういう客を客として入店させることに以前から疑問を感じていた。

マスターは、お客さんのために色々尽力してくれるひとなので、それを裏切った形になった。

だか、自分の目的は刑務所に突っ込んで慰謝料をとること。

そのどちらかが出来ない限り意味はない。

犯人がアル中だと相手の弁護士から話を聞いて俺の決断は一気に早まった。

後悔はない。
 
アル中だから、また同じ過ちを繰り返す可能性は高い。

一応、相手の弁護士との示談が済んだら、病院に通うように説明する。

俺も正義のヒーローを目指していたが、所詮人間は弱いし脆い。

俺もこの事件をいつまでも引っ張りたくないし、早く終わらせて普通の生活がしたい。

まぁ、デカもびっくりだろう。

でも、自分で悩んで決断した。

「犯人はアル中」

それがキーワードである。

ゆみで、マスターの同級生からビールをご馳走になったが、進まないし、全く酔えない。
 
だから、飲み干す前に店を後にした。

その後、ふるとに行きウイスキーのロックを一杯飲んで余った酒は、

「一人で飲みたい」

と言って、自宅で眠剤を入れてパソコンの電源も入れずに静かに飲んで寝た。

起きると朝の4時過ぎだった。

冷水シャワーを浴びて、昨日よりかは気分は落ち着いた。

まぁ意見は色々あるだろうけど、自分の判断が間違っていないことを信じたい‼


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