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長谷川幸洋のニュース裏読み
加計騒動の真相 安倍政権打倒が目的
2017/07/27更新
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 加計学園をめぐる騒動が続いている。野党は疑惑究明を叫んでいるが、私は7月10日の国会閉会中審査で真相が明らかになったと思う。

 そこで加戸守行・前愛媛県知事が重要な証言をした。ところが、多くのマスコミは加戸証言を無視して報じなかった。加戸証言の意味と疑惑の真相に迫ってみる。

 問題の核心は獣医学部新設が「加計ありき」だったかどうかにある、と言われてきた。加戸氏は「今治選出の愛媛県県議が加計学園の事務局長とお友達」で、そこに「飛びついた」と証言した。

 さらに、加戸氏は愛媛県と今治市にとっては12年前から「加計ありきだった」と明言した。それは当然だ。特区を申請するのに具体的な事業者がいなかったら、申請したところで意味はない。

 申請を受け付ける政府の側も事業者がいなかったら認めたところで物事は動かない。だから、政府にとっても加計学園という事業者がいるかどうかは最初から重要なポイントだった。

 松野博一文部科学相は24日の閉会中審査で獣医学部の新設に道を開く告示を出す前日、加計側に事前相談の形で文科省の懸念事項を伝えたと語った。つまり加計が手を挙げているのは知っていた。

 その意味で「加計ありき」かといえば「ありき」である。ただし、加計が先にいたからといって「加計で決まり」ではない。他に事業者がいれば当然、そこも審査対象になる。ここが重要な点だ。

 野党やマスコミがなぜ「加計ありき」で騒いでいるかと言えば「安倍晋三首相が加計に特別な便宜を図ったのではないか」と疑っているからだろう。だが、加計ありきと「便宜を図った」という話は本来、まったく別だ。

 加計が先にあったとしても、それは首相が便宜を図ったからだったのか。そうではない。加戸証言が明らかにしたように、愛媛県議と事務局長が友人で加戸氏がその関係に飛びついたからだ。

 加計学園の理事長が首相の友人だったという話も関係ない。友人だったかどうかという前に、加戸氏は別ルートで動いていた。

 加計ありきかどうかがあたかも核心であるかのように報じられてきたが、真の問題は「首相の関与があったかどうか」である。そこを混同して、加計ありきなら首相が便宜を図ったという前提で報じるのは誤りだ。まさに「印象操作のフェイクニュース」と言ってもいい。

 なぜこんな事態になったかといえば、一つは安倍政権自身に原因がある。加計ありきの言葉を強く否定するあまり、事実関係と事の本質があいまいになってしまった。

 加計が先に手を挙げたのは事実だが、だからといって加計で決まりだったわけではない。まして首相が関与したのではなく、愛媛県知事が加計誘致で動いたからだ、と説明すれば済む話だった。

 いまからでも遅くはない。私は以上の点をしっかり国民に説明すべきだと思う。

 もう一つの理由は一部マスコミ報道である。彼らは加戸証言をほとんど報じなかった。証言の重要性を理解しなかったか、意図的に無視したのである。なぜか。

 彼らにとって重要なのは疑惑の解明でもない。ずばり言えば「安倍政権打倒」が目的だ。そのために「加計ありき」という分かりやすい言葉を「首相が便宜を図った」という話にすり替えて大騒ぎした。これが真相である。

 (東京新聞・中日新聞論説委員、四国新聞特別コラムニスト)

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