みね子が働く「すずふり亭」は“あかね坂商店街”にあります。いつも活気にあふれ、個性豊かな人々が働いている。そんな“あかね坂商店街”をご案内します。
みね子が働く「すずふり亭」は“あかね坂商店街”にあります。いつも活気にあふれ、個性豊かな人々が働いている。そんな“あかね坂商店街”をご案内します。
「すずふり亭」の隣にある中華料理屋。店主・五郎と妻・安江の2人でお店を切り盛り。五郎は安江の尻に敷かれている。
僕が演じる五郎はちょうど自分の父の世代。前を向いて、日本の未来に向かい、希望を持って生きていたと思うんです。表は“亭主関白”を装っているけど、“かかあ天下”とすぐ分かる夫婦ですよね。
妻・安江役の生田智子さんは、お芝居のことだけではなく、お互いの家の話もして、どんどんコミュニケーションを取ってくれます。そうすることで、より触れ合えて、夫婦役のお芝居にも深みが出るのを感じながら演じています。
安江は気が強い奥さんですけれど、五郎さんを手のひらで上手に転がしている感じがします。みね子(有村架純)のことは鈴子さん(宮本信子)から聞いているでしょうから、明るくサポートしてあげたい気持ちがあると思います。
私が小さいころ住んでいた家の前にラーメン屋さんがありました。その店は同級生の家だったので、いつも裏口から入って遊んでたんです。
昭和のあの時代は、隣に住んでいる人と、本音を言えるような家族ぐるみの付き合いをしていた記憶があります。“あかね坂商店街”のみんなで、「団結して商店街を盛り上げよう!」という雰囲気が表現できたらいいですね。
「すずふり亭」から少し奥に入った場所にある和菓子屋。鈴子たちがしばしば、あんみつを食べにくる店。店主・一郎は息子・ヤスハルを溺愛している。
一郎は、重い空気を和らげるキャラクターだと思いますが、奥さんを亡くすというつらい思いをして、それを乗り越え、明るく楽しく生きていこうとする人です。実の息子ではないヤスハルを本当に愛していて、「ヤスハルは絶対に自分のことが大好き」と信じている親バカです。ヤスハルは毎回くってかかってきますが、まったくめげないところが一郎らしさです。
僕が演じる柏木一郎は僕の両親と同じ年くらいの設定なので、両親のことを考えて演じています。この役で難しいのは戦争を体験していない僕が戦争を体験している人を演じること。このドラマをやることで、両親の世代がどれだけ苦労して子供を育てたか、改めて考え直しました。
一見すると根暗で態度が悪いように見えますが、本当は、あかね坂商店街のみんなの繊細な部分にまで気を配って見守っているいいやつです。そして隠れ文化人。てれ屋なので宗男さんのようにオープンにはしないけれどビートルズのファンで、ギターを弾いたり歌ったりするのが大好きな若者なんです。
小さいころからテレビで見ていた印象と違いなく、明るくおもしろくすてきな方でした。ご自身でビッグバンドもやられている方なので、僕も同じバンドマンとして音楽の話なんかもさせてもらって、撮影以外でもとても楽しい時間を過ごさせていただいてます。
省吾(佐々木蔵之介)が行きつけのBAR。お客さんにとって癒やしの存在である店主・邦子が笑顔でお出迎え。月時計は、時計屋さんだった邦子の実家を改装した店なので、壁にはたくさんの時計が飾られています。
高度成長期で、さまざまな女性像がある中で、人をもてなすお店で働く邦子には、たくましさを感じます。ふるさとを持つお客さまに少しでも喜んでもらいたいと思っている優しい女性。バーのお客さんとの距離感をとても大切にしている人です。「月時計」は私もぜひ訪れてみたい場所。店に集まる仲間との時間は濃密で楽しいものになるんじゃないかと思います。
邦子は、みね子の恋も見守っています。東京に出てきて、精いっぱい生きているみね子ちゃんには「幸せになってほしい。”今”を楽しんでほしい!」とエールを送っていると勝手に想像して演じています。
「すずふり亭」の向かいにある「トキワ堂薬局」は、みね子がビートルズのチケットを当てるために歯磨き粉を買いに通った場所。
薬局の入り口の前に置かれたインコのマスコットキャラクターのイチコは、通るたびにみんなに叩かれたり触られたりする人気者。
実はこのキャラクター、“幸せの青い鳥”をイメージしてオリジナルで作られたもの。鼻のあたりをなでると願いがかなうという裏設定があり、よく見ると少しだけ鼻の上の塗装が剥がれているんですよ。