串田嘉男という人が、地震予報という悪徳商法をしていることをご紹介しました(文献1)。

荒稼ぎしていた時期もあったはずですが、読者から、現在はかなり悲惨だろう、という見方が紹介されました(文献2)。


串田氏は、彗星を二つ、小惑星を55個も発見するという実績を残しています(文献3)が、食い扶持のための、科技庁からの流れ星観測の委託事業を行っている時、流星を見つけるためのFM電波の中の雑音が、地震と関連していると思い始めて(文献4)、道を踏み外してしまいました。純朴な優秀なアマチュア天文家だったのに、残念です。


国会で取り上げたり(文献4)、文部大臣を務めたこともある大御所研究者が呼びかけ人になった研究会が開かれたり(文献5)、世間が、彼を増長させてしまいました。電波に、地震の予兆を見る事は不可能、と、断言してやらなければ行けなかったのです。

電離層を作っているエネルギーの大きさ(文献6)と地球上にあふれるγ線から長波までの電磁波の大きさ(文献7)、そして気象を決めるエネルギーの大きさ及び熱伝導の遅さ(文献8)から、電波と、気温などの気象は、地震とは全く関係がない、と言えます。

皆様は、そういう情報に惑わされないよう、お気をつけ下さい。

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(参考文献)

1)

20130907日「串田式の悪徳商法『地震予報』ーーー星好きの純真な人が私財を投げ打って、研究?トンでもない。会費が年に6万円で会員1,000人以上」

http://blog.livedoor.jp/toshi_tomie/archives/52124135.html

2)

読者dozugawaさんの2013-10-19 23:54:00 のコメント

今回の騒動は全て串田氏が昨年10月に上梓したPHP新書「地震予報」をアピールする為の戦略だと思います。

近畿在住の者として地震予報を購入し、読みましたが9月が締め切りの為見切り発車で行われ彼が勘違いしている前兆1778号も締め切り直前に東北から近畿に変更されたものです。


なぜ東北から近畿かは、エリアを180度回転させただけ(東北内陸部は既に多くの予知があるためと前兆が長すぎる為勘違いとの説明)なのでフォローが必要との判断らしいです。


彼は貴君があげておられる2003年と2005年の関東での騒ぎに懲りてHPを閉鎖、その後岩手内陸地震の余震に近い岩手北部沿岸地震をパーフェクトに予測したと著書の中で言っていますが、岩手内陸に関しては関東地区を指定しておき、間違いに気付いてデータの洗い直しでやっと北部沿岸地震を的中させたと自虐しています。

そして最大の失敗は指摘されている海底震源の3.11大震災を前兆の一部と混同して見逃したと、これも自虐.....つまり全く実績はなく研究途上のものをHPで公開しているのです。

2003年には会員が1000名と読み取れますが、最近では相当減っており、天文台は抵当になっており、助手も労働環境の悪さで去り、手伝ってくれていた奥様も地震予報を読む限り別居状態....つまりもう後がない状態で最後の賭けに出たとしか思えません。

HPを運営しているのは彼の会員であり、HPとPDF文書の時間ズレは会員の方が仕事の合間に更新されるからです。

結論ですが、観測、予測、機器メンテを一人で行っているので誰も客観的判断をできない、HPのアップは会員に委託....もはや末期の人格崩壊者といえるでしょう。

地震予報をお読みくだされば、いかに独善的な性格の人間かがわかると思います。

3)

串田嘉男  wikipedia

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%B2%E7%94%B0%E5%98%89%E7%94%B7

4)

169回国会 内閣委員会 第14号(平成2059日)

http://www.geocities.jp/semsweb/Kushida.html

萩生田委員

私はたまたまその方と古いおつき合いがあるもので、実は、その方は、星のことが大好きなだけで、ただ好きなだけでは人間は食べていけませんから、基本的な研究として流れ星の観測というのを委託事業で、当時の科学技術庁だったんでしょうか、あるいはさまざまな、もしかすると気象庁なんかからも委託を受けていたのかもしれません。本来、流れ星というのは目でカウントできるものもあれば目で見えないものもあって、どうやってカウントするかというと、古典的な手法として非常にシンプルなやり方で、FMの電波の基地点を二つつないで、そこで、本来だったら届くはずのないFM電波がある一瞬届く。それはなぜかというと、流れ星に反射をして、届くわけのない場所まで届くという観測方法が昔からあって、これを奥様と二人で、ある意味では生活のために、受託をしてずっとやってきたんですね。

 そうしましたら、御本人は全く興味がなかったので、きっと地震予知というのはこうやってやるんだなというふうに思っていたんですけれども、ある日から、数日後ある地域で一定規模の地震が発生するという周期を発見したんです。

5)

2003年に、串田氏の講演を主とする、FM電波観測で捉えた地震関連異常に関する検討会なるものが八ヶ岳で開かれています。

http://www.geocities.co.jp/Technopolis/4025/SEMS030912.html

呼びかけ人は、有馬朗人氏と上田誠也氏でした。研究会の案内配布を受け持った一人が長尾年恭氏でした。

上田氏は、1929年生まれのプレートテクトニクス研究の第一人者の東大名誉教授で1996年から日本学士院会員になっており、1930年生まれの有馬朗人氏は、原子核構造論などの研究者で、1989年から東大総長、1993年から、理化学研究所理事長、1999年から一年文部大臣で、1998年から参議院議員だったので、研究会当時は、参議院議員でした。

電波の伝搬や、地震発生前の現象に関しては素人でお二人でしたが、肩書きから、大きな注目がされたことでしょう。

長尾年恭氏は、アウターライズ地震が福島沖で起きるという発言(文献9)で無知ブリをさらけだしてしまいましたが、私が全体的には評価した、南海トラフ沿いの大規模地震の予測可能性に関する調査部会」の委員の一人でした。電波を使った地震予知にご執心で、調査部会では、研究の現状を紹介しています(文献10)。

6)

20130924日「電離層に地震の前兆の影響が出るわけがない理由(2)ーーー議論の準備。電離圏の電離度の詳細構造」

http://blog.livedoor.jp/toshi_tomie/archives/52125892.html

7)

20131005日「地中からの超々微弱電波で僅かでも気温が変わるなら、携帯電話の電波で脳みそは黒こげにーー地中からのピエゾ電磁波で気象が影響を受けると考えたくて仕方がない人へ」

http://blog.livedoor.jp/toshi_tomie/archives/52126983.html

8)

20131004日「酷暑は巨大地震の予兆?ーーーいいえ。気象と地震は無関係。熱伝導はとても遅いから。地下3mの温度は年中一定。震源の地下10kmに地表の熱が伝わるのに、千万年」

http://blog.livedoor.jp/toshi_tomie/archives/52126811.html 

9)

20130518日「福島沖で数ヶ月内にアウターライズ地震が発生する?--全く根拠無し。引き続き、余震は着実に沈静化」

http://blog.livedoor.jp/toshi_tomie/archives/52111646.html


10)

(報告 別冊 -参考資料-)

http://www.bousai.go.jp/jishin/nankai/yosoku/pdf/20130528yosoku_s00.pdf