BMWグループ、カルテルを否定…独メディアに反論
自動車 ビジネス 企業動向
ドイツの有力メディア、『シュピーゲル』によると、フォルクスワーゲン、ダイムラー、BMW、アウディ、ポルシェの5社は、部品の購入価格などについてカルテルを結び、ディーゼル車の排ガスをクリーンにするための尿素(AdBlue)タンクの価格を抑える目的で、容量の小さいタンクの採用を取り決めていたという。これが、排ガス性能の低下につながり、排ガス不正の契機になったと報じられた。
7月23日、BMWグループは声明を発表。「最近のメディア報道を受けて、BMWグループは立場を明確にする必要がある」とし、「AdBlueタンクが小さいため、BMWグループのユーロ6ディーゼル車が適切な排ガス処理を行っていないという批判は、まったくの間違い」と報道の内容を否定した。
同社によると、BMWグループのディーゼル車は他の自動車メーカーとは異なり、排気ガスの処理にさまざまな部品を組み合わせて使用。排ガスを処理するためにAdBlueで尿素注入を行う車両は、NOx貯蔵触媒コンバータを用いる。この技術の組み合わせにより、すべての法的排出要件を満たしている。よって、「BMWグループのユーロ6ディーゼル乗用車は、リコール(回収・無償修理)またはアップグレードする必要はない」と強調する。
さらに、BMWグループは、「両方のシステムの組み合わせは、排ガス再循環装置の効果も相まって、AdBlue注入量が少なく済む。BMWグループは他の自動車メーカーと比較して、AdBlue消費量が非常に少ない」とコメント。AdBlueタンクの価格を抑えるために、容量の小さいタンクを採用するカルテルを結び、これがきっかけでディーゼル車の排ガス不正が起きたとの報道を否定している。