天才伊藤浩士先生の末の世の憂鬱ブログ

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 韓国が植民地化されると日本企業が進出しますが、総督府が持主不明として巻き上げた土地を格安で払い下げられて、最初から現地の朝鮮人を収奪して濡れ手で粟の商売ができるような仕組みが用意されていました。

 

 韓国における朝鮮総督府の土地の巻き上げは悪質であり、長い歴史を持つ文化国家であった韓国に持主不明の土地などないのですが、土地の登記制度を勝手に作り、その制度を知らずに登記しなかった人たちの土地を、持ち主不明と勝手に決めつけて総督府が巻き上げてしまったのです。そしてそれを日本企業に格安で払い下げる、やっていることは強盗と変りません。

 

 どのような事業を行うにしても土地は基本になるものですから、奪ってしまえば経済は日本企業の独占状態になります。経済の独占は植民地経営の基本であり、植民地の経済を独占するからこそ、植民地支配を行っている国に利益がもたらされるのです。朝鮮総督府はこの原理を忠実に実行しています。

 

 ネトウヨが主張するように韓国人を日本人と平等に扱っていたら、韓国人が企業を設立することもあって良いはずですが、日本人系の企業だけが営業して利益が独占できる仕組みになっていました。こう言ってもネトウヨは、韓国人が無能だから企業が設立できなかったのだと居直ることでしょうが。

 

 土地を奪われた韓国の農民は、払い下げを受けた日本人の地主の小作人になるしかなく、土地を失って小作にもなれなかった人たちは、日本企業に安い労賃で使われるか、それさえも難しい人たちは日本に移住して、日本人が好まない最底辺の仕事に従事するしかなくなります。

 

 日本への韓国からの移住は、植民地としての収奪のシステムを総督府が作り上げる過程で発生したものですが、ネトウヨはそこを捻じ曲げて、白丁と呼ばれる差別身分の人間が日本にやって来たのだと、韓国から日本への移住は韓国の社会制度の所為であるとしてしまっています。そして日本に住んでいる韓国人は差別身分の白丁だから、韓国に帰っても差別されるだけだあるから帰国できないのだと、在日韓国人が帰国しない理由も韓国内の社会制度の所為であるとしてしまっています。

 

 何代にも渡って日本に住み、日本に生活の基盤が出来てしまっているという事実を無視しているのです。韓国から日本にやってきて、日本に生活の基盤を作らねばならなかったのが、総督府による土地や職の収奪であったという史実をネトウヨは完全に無視して、ここでも偽史を作りあげて行っています。

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