韓国人はエベンキ族であるとするネトウヨによる歴史改竄の続きですが、韓国でエベンキ族説を言い出した韓国外国語大学ロシア語科のカン ・トクス教授の正体が分かりません。経歴や顔写真はどころか、実在の人かどうかもネットのデマの中に埋れてしまっています。
新しい学説は、それを唱える人の学問的な興味から出てきていますし、唱える前には当然ながら現地調査も実施されています。ところが韓国人がエベンキ族であるとする説はそうではないのです。
古代に於いて、倭と三韓との交流は隠しようがありませんし、百済が滅亡した時には多数の人たちが日本に亡命してきているのも事実です。さらには天皇までが、我が家は韓国の血筋であると言っているのですから、韓国人と日本人は一切無関係である、血縁関係は全くないとするネトウヨの主張はぐら゛くらに揺らいできていました。
エベンキ説が出たのはそんなに古い話ではありません、天皇の発言などでネトウヨの韓国人と日本人とが一切無関係という説が成立しなくなったあとのことです。
天皇家を始めとする日本人は間違いなく古代の三韓の血筋を引いている、しかし韓国に住む人間が、エベンキ族の侵入による丸ごと入れ替って、今の韓国人は凶暴で野蛮なエベンキ族の血筋であり、日本人とは無関係てあって、古代の三韓の血は日本人の中でのみ存在していると言えば、現代韓国人との血縁関係は否定することができます。
この説は、新たな発見があって学問的な必然性から言い出されたものではなく、古代に於ける倭と三韓との交流を否定できなくなったネトウヨにとって、政治的に必要であったから言い出したものてあり、ネトウヨにとっての必要性が先にあって、そこから捻り出されたものですから、カン ・トクス教授の実在を含めて、信用するに足りるものは何一つ存在していないものであると言えます。
さらにもうひとつ、ネトウヨは気が付いていませんが、このエベンキ族説が事実とするならば、日本人は少数民族によって絶滅に追い込まれてしまった、駄目民族の古代韓人と同じ血筋を引いている民族ということになります。これはネトウヨがよく口にする、日本を貶めていることになるはずです。
しかしそのような矛盾に満ちた信憑性ゼロの説が、ネットのなかで定着してしまって、常識としてネトウヨの間で語られ、在日認定された者がエベンキ野郎などと罵倒される事態に立ち至っていることは大問題であるといえます。