イスラム教の聖地に検問所 混乱が周辺国にも飛び火か

イスラム教の聖地に検問所 混乱が周辺国にも飛び火か
イスラエルがエルサレムにあるイスラム教の聖地に検問所を設置したことにイスラム諸国で反発が広がる中、隣国のヨルダンにあるイスラエル大使館の警備員が襲われてけがをする事件があり、聖地での混乱が周辺諸国にも飛び火したものと受け止められています。
イスラエルの治安当局は今月16日、エルサレムにあるイスラム教の聖地に検問所を設置し、これに反発するパレスチナのデモ隊との衝突が連日続いているほか、イスラム諸国でも抗議行動が広がっています。

こうした中、隣国ヨルダンの首都アンマンでは23日夜、イスラエル大使館の敷地内でイスラエル人の警備員がヨルダン人の17歳の男に工具のドライバーで襲われ、けがをしました。男はその場で射殺され、近くに居合わせた別のヨルダン人の男性も、巻き添えで銃弾を受け死亡しました。

地元のメディアによりますと、事件の背景にはイスラエルが聖地に検問所を設置したことへの反発があるものと見られ、聖地での混乱が周辺諸国に飛び火したものと受け止められています。

さらに、事件を受けてヨルダン政府がけがをした警備員への事情聴取を求めたもののイスラエル側が拒否したことから、現在、ヨルダンの治安部隊が大使館周辺に配置されているということで、事件は両国の関係にも影響を及ぼしかねない状況です。