人間失格と重力使い
作者:屋烏
本日も簡単な任務
俺と太宰、双黒としての制圧任務だった
太宰の計画は何時も完璧で、一寸の狂いも無かった。
俺は太宰の計画を忠実に行う事。
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「中原君、太宰君、それでは健闘を祈るよ」
森鴎外はもう話を聞き終わり入口付近に居る黒髪の包帯を巻いた少年と淡い栗色の髪の少年に声を掛ける
「はい、行ってきます。首領」
「…行ってきます」
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"やってしまった"
直感でそう思ってしまった。
これでは撤退所か中也が死んでしまう。汚濁を使ってしまおうか。
「中也!!汚濁、使えるかい?!」
爆風の中、中也にその声が聞こえたかどうかは分からないが取り敢えず叫んでみる
「唱えてる暇もねェよ馬鹿!!」
どうやら聞こえたようで爆風の中から声がする
基本的作戦参謀は後方にいる、そうじゃないと早々に殺られてしまうからだ
それに反して中也は戦闘型異能な為常に前方に居る。
後方の私を護るように、私だけの騎士のように、綺麗に敵に赤い花を咲かせる
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「中也!!!」
後方から声がする、と思い振り返ると何かに押されたような感覚、そのまま横に吹っ飛ぶ、何がぶつかった、と押された方を見ると太宰が倒れている。俺は、意味が分からなかった
「太宰ッ!」
駆け寄り、太宰を抱える。太宰の身体は生暖かく、その生命が残り僅かだということも、太宰が朽ち果ててしまうことも手から、腕から伝わる感触、感覚で分かる
腕や手は紅く染まり、銃弾は太宰の胸を貫通してる
「ちゅ、や…?」
「あァ、中也だ、だから死ぬな。生きろ、俺はどうすればいい、一時撤退か」
「ちゅや…おち、つい…ゴホッ、て、周り、を見て…」
「無理だ、太宰、頼むから死ぬな。生きろ、織田も、情報員も居るじゃねぇか、置いて逝くなんて、そんなの…ッ」
「ちゅうや…一度、しかいわないから、ちゃんと聞いてね」
「愛してるよ、今まで有難う。私の最初で最後の愛棒」
「……は?太宰?なぁ、太宰ってば、死ぬなよ、なんで冷たいんだ?なぁ、起きろってば、目を開けろよ、太宰…ッ!!」
太宰だったものを胸に抱き抱え俯く、ぼそぼそと何かを呟くと身体中に紋章が浮かび上がる。
「手前が居ない世界なんて、生きてて退屈だよ…直ぐにそっちに行くから、な待ってろよ。太宰…」
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太宰治 没日 6月13日
中原中也 没日 同刻 6月13日
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「なぁ、聞いたか」
「聞いたって、何を?」
「太宰治と中原中也って奴の話」
「あァ、聞いたことあるな。裏社会最強の2人組って奴だろ?双つの黒、で双黒って呼ばれてた…」
「そうそう。双黒が死んだ理由は知ってるだろ?」
「嗚呼、確か中原中也を守った太宰治を見て中原中也が汚濁って奴を使って死んだんだっけ」
「そう、でもな、その話には続きがあったんだ」
「続きィ?なにそれ」
「ふふっ、お前なら食いついて来ると思った。あの2人が死んだところにはな、蒼い花と紅い花が咲いてるらしいんだ。
洪水にも、火事にも負けない、可憐で儚い花が」
「へぇ、じゃあ探しに行けばあるって事か?」
「それがな、無いらしいんだよ。あの花は中原中也と太宰治にしか見付けられないらしい。
それにあの花の根本には2人の思い出やら記憶が埋まってるんだと。」
「へぇ…。また何処かで会うように神が仕向けたんじゃね?」
「そうだと良いんだがな…、俺たちポートマフィアは神に嫌われることしかして無い、それを含むとやっぱあれじゃね、愛の力ってやつ」
「ふぅん…」
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愛するものが死んだ時には、
自殺しなけあなりません。
愛するものが死んだ時には、
それより他に、方法がない。
けれどもそれでも、業(?)が深くて、
なほもながらふことともなつたら、
奉仕の気持に、なることなんです。
奉仕の気持に、なることなんです。
愛するものは、死んだのですから、
たしかにそれは、死んだのですから。
もはやどうにも、ならぬのですから、
そのもののために、そのもののために、
奉仕の気持に、ならなけあならない。
奉仕の気持に、ならなけあならない。
中原中也 春日狂想
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いまは自分には、幸福も不幸もありません。ただ、一さいは過ぎて行きます。
太宰治 人間失格
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双黒に、永遠の愛を。
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