問題
高校数学の場合の数の問題です。~~~~~~~~~~
「平面上にn個の円がある。異なる2円はすべて2つの交点をもち、かつ3円以上が1点で交わることはないものとする。」(☆)
これらのn個の円が平面をいくつの部分に分けるか、nの式で表せ。
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教科書の例題としても、よく取り上げられる問題です。
解答
解答としては、おおむね次のように記されていると思います:n個の円で平面が a[n]個の部分に分けられているとおく。
n=1のときには、1個の円で内側と外側の2個の部分に分けられている(a[1]=2)。
次に、円がn個の状態に1個の円を追加した(★)ときに、いくつ増えるかを考える。
追加した円は、元あったn個の円との交点が 2n個あり、これにより 2n個の弧に分けられる。
この弧の個数だけ、平面の部分も増えるので、a[n+1] = a[n] + 2n が成り立つ。
…以下省略しますが、答えは a[n]=n^2-n+2 となります。
ここからが本題
教科書に書いてある解答は上の通りなのですが、本当に条件に合うように円が描けるのか、気になりませんか?すなわち作図可能性という点で、次の2つの命題をクリアする必要があります。
【命題1】
(☆)の条件を満たす n個の円が、本当に存在しうるのか。
→もし存在しないのなら、問題がそもそも机上の空論ですよね。
【命題2】
n個の円がどんな状態でも、(★)の操作を行うことができるのか。
→これができないようだと、漸化式による立式が妥当性を失います。
命題1の証明
とりあえず次のようにすれば、(☆)の条件を満たす円を何個でも描くことができます:①半径0.9の円を描きます(点線)。
②点線円周上の適当な点を中心に、半径1の円を描きます。
③同じように点線円周上のさまざまな点を中心に半径1の円を描けば、どの2円も必ず2点で交わり、かつ3円以上が1点で交わることはありません。
これにより、任意の自然数 n に対して(☆)の条件を満たす n個の円が存在することはわかります。
命題2の証明
すみませんが、こちらは筆者も未解決です…どなたか、解決されましたら教えてください!
よろしくお願いします!!