インド大統領選 与党推薦候補が当選でねじれ解消

インドで任期満了に伴って投票が行われた大統領選挙は、モディ首相率いる与党が推薦した前のビハール州知事のラム・ナート・コビンド氏が当選し、大統領と首相の出身政党が異なる、いわゆるねじれが解消され与党の政権基盤が安定することになりました。
インドの大統領選挙はムカジー大統領の5年の任期満了に伴って行われ、上下両院議員と地方の州議会議員およそ5000人が17日に投票を行いました。

選挙管理委員会は20日、投票結果を公表し、モディ首相率いる与党のインド人民党などが推薦した前のビハール州知事のラム・ナート・コビンド氏が、野党の国民会議派などが推薦した対立候補を抑えて当選したと発表しました。

コビンド氏は71歳。カーストと呼ばれる制度の下、歴史的に差別されてきた、およそ2億人いる「ダリット」という階級の出身です。

現在のムカジー大統領は2014年の総選挙で敗れるまで政権の座にあった、国民会議派の推薦で5年前に就任していて、大統領と首相の出身政党が異なる、いわばねじれの状況となっていました。

今回、与党が推薦したコビンド氏が当選したことで、このねじれが解消され、モディ政権としては政権基盤がより安定することになりました。