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 大阪市の長居公園で2012年8月、野外コンサートに向かう女性(当時22)が落雷で死亡したのは主催者の「エイベックス・ライヴ・クリエイティヴ」(東京都)など2社が客の保護義務を怠ったためだとして、遺族が2社に計約8200万円の損害賠償を求めた訴訟の上告審で、遺族の敗訴が確定した。最高裁第二小法廷(小貫芳信裁判長)が、19日付の決定で遺族の上告を退けた。

 一、二審判決によると、女性は12年8月、園内のコンサート会場に向かう途中、落雷に遭って死亡した。遺族側は「園内の客を避難誘導する義務を怠った」と訴えたが、16年5月の一審・大阪地裁判決は「野外での落雷回避は自己責任で、落雷現場は主催者の管理下になかった」と請求を棄却。同11月の二審・大阪高裁も一審判決を支持した。(千葉雄高)