面白いものだ。

僕が『戦争論』を読み直してると言ったら、「今更あんなもん?今21世紀だぜ?」と嘲笑する声があった。


ちょっと待て。
『戦争論』は約20年前の議論だが、その当時の議論や価値観が今通じる訳ない、ということは、畢竟、70年以上前の戦時中の価値観も、今では通じないということではないのか??

馬脚を現したとはこのことだ。
彼らは必然的に、戦時中の意見や価値観は今では通用しない、と明言しているのだ。

それはつまり、今の価値観で戦時中のあれこれを語ることもナンセンス、と言ってることに相当する。


これも良くある争点だ。戦前・戦中は「帝国主義」が当たり前、常識、日常茶飯事だったのだ。
今ならばもちろんいけないことだろう(か?)。しかし仮に今の価値観を押し付け、責任問題まで発展させるならば、当時の世界全体が半永久的に「反省」し「謝罪」し「賠償」しなければいけないことになる。


じゃああなたの知識はどれだけ新しいの?アップデートされてるの?
そしてその価値観でどうやって、時を大きく隔たれた第二次世界大戦を語ればいいの?
それだけは申し上げておきたい。