八代亜紀 ロングインタビュー
八代亜紀 ロングインタビュー1
八代亜紀『舟唄』  阿久先生は、今までの八代亜紀の“女心”ではなく、阿久先生から見た“女心”を書いてもらいたいと依頼されたそうなんです。八代亜紀の“女心”を払拭するものをということで、何十枚も書かれたらしいんですけど、レコード会社は「これではない。これも違う」と全て断ってしまって。
 それで阿久先生が「頭に来た!」とおっしゃったらしくて、「じゃあ、これはどうだ!」と、男歌を届けて下さったんです。


八代亜紀 ロングインタビュー2
八代亜紀『雨の慕情』  「雨の慕情」は、社会現象になるくらいヒットしましたね。八代亜紀の名前を知らないような小さな子どもまでが、公園で「雨々ふれふれ」って歌ってました。
 そのサビのところからリズムが入るでしょ? あの振り付けは、自然に出てきましたね。どの歌も、振り付けは自然に出てくるんです。あの振り付けはすごいね、とか言われちゃうと恥ずかしいんですけど、本番では出ちゃうみたいで。
谷村新司さんからは、「亜紀ちゃんは“レコード買え…”って念じて振り付けしてるでしょ」って言われました(笑)


八代亜紀 ロングインタビュー3
八代亜紀『花(ブーケ)束』  20周年だから雰囲気を変えようとなって、阿久先生と服部先生に作っていただきました。
 阿久先生は、「今は女性が働く時代になって、女性は家で待ってろ、という時代ではない」っておっしゃってました。時代を切り取って詞にされる天才ですから、そういう阿久先生の詞がまたハマったっていう感じですね。
 父は本当に演歌が好きで、早く曲を聞きたいからレコーディングの日はいつも玄関で私の帰りを待ってるような人だったんです。でも「花(ブーケ)束」は演歌じゃないし、聞かせられないと思ってテープを渡せませんでした。でも数日後、私がその歌を歌っているのをテレビで見た父は、「良い歌だね」って言ってくれました。テープ、渡しておけばよかったですね(笑)。