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コンビニオーナーは現代の奴隷制度。元本部社員が伝える真実【クローズアップ現代+特集記念】

2016年になってから「文春砲」と言われるくらい週刊文春がスクープ記事を連発するなど、メディアの勢いが復活しつつあります。

SMAPの解散騒動を皮切りに(?)あのジャニーズでさえメディアが叩き始めているくらいです。

しかし、そんな流れのなかでも扱うことがタブー視される話題というのがまだ存在します。

その1つが「コンビニ」です。


今回、そんなタブー視されるコンビニについて、私みちおが知る現状を、コンビニオーナーを目指している方に向けてお伝えします。

コンビニ本部社員を目指している方、コンビニ以外のフランチャイズビジネスを検討している方にも参考にしていただけるかと思います。

SEVEN-ELEVEN

コンビニ批判はタブーとされるなか、ついにNHKが徹底抗戦!?


コンビニは、扱う商品やサービスがいまだに広がり続け、かつ店舗数もまだまだ増えている巨大マーケットです。日本全国に約55,000店舗もあるんですよ!

そんな巨大マーケットなので、メディアにとってコンビニはとてつもない巨大スポンサーになっています。

だからこそ、コンビニのここがおかしい、と思うことがあっても、メディアがコンビニを批判することはそうありません。スポンサーあってのメディアですから、そうなるのも当然ですよね…。


そんなこともあって、テレビで観るコンビニの話題といえば、新商品や便利なサービスの紹介、商品開発の裏側であったりします。

「コンビニってこんなにすごいんだよ!」っていうスタンスのものばかり。マツコデラックスの番組では、コンビニ毎のおでんの違いなどを扱っていましたね!


でも、コンビニってそんなキラキラした業界ではありません。

メディアが肯定的な報道ばかりするから無理もありませんが、お店側として携わる人にとっては年々奴隷性を増しています。

本ブログでも私みちおがセブンイレブンの本部社員であった頃の体験を書いたものを公開していますが、なかなか声をあげる人がいないのか、好評を得ています。

www.katei-enman.com
(↑はその1ですが、その3まであります。)


そんな状況がずーっと続いてるなか、ついに(ようやく?)NHKがコンビニの問題で徹底抗戦しました!!

2016年11月17日(木)のクローズアップ現代+で「『好調』コンビニに”異変”あり」のタイトルで放送されました。

放送は終了してしまいましたが、クローズアップ現代+のホームページ上で放送内容はすべて確認できるようになっています。
www.nhk.or.jp

1年間1日も休まず働き、週に3日は徹夜勤務。なのに年収は290万円。

で始まるくだりがすべてを物語っています。


実はこの番組に私みちおも取材協力しています!

はやく言いたかったけど我慢してました。


民放にできないことをNHKにはやってほしいので、この問題提起で少しでもおかしい状況がいい方向に変わるきっかけになればと、微力ながら協力させていただきました。


これ以降は、クローズアップ現代+の放送前に、コンビニ最大手のセブン-イレブン・ジャパンで本部社員であった私みちおが、あらためて考えたコンビニの現状を書き記したものになります。

このブログを読んで、またクローズアップ現代+も観て、それでもあなたはコンビニ業界に足を踏み入れようと思いますか?

コンビニはあくまで利用する場所であり、仕事をする場所ではないと思いますがね…。

それではどうぞ!!


コンビニ経営はこれだけ苦しい


どこかしこにあって、いつでも開いてるコンビニ。利用者はなにげなく、当たり前のように利用しているけど、お店で出迎える側のコンビニ経営者(オーナー)は、相当な苦労と無理を重ねて、開店し続けている現状があります。

どういった面が大変なのか、そして今後どうなっていくのか解説します。


慢性的な人手不足

コンビニは24時間365日営業ですから、当たり前だけどお店には常に店員が誰かしらいないといけません。お店の売り上げ規模にもよりますが、最低2人はお店にいる必要があります。

コンビニは基本的に本部とフランチャイズ契約を結んでいるオーナーが経営しているわけですが、オーナーというと聞こえはいいけど、実態はただのどこにでもいる夫婦です(兄弟姉妹、親子などの場合もあります)。

ちなみに、セブンイレブンの加盟条件は「60歳以下のご商売好きで健康なご夫婦」となっています。

蛇足ですが、「健康な」とわざわざ謳っているのが、「これから先、壮絶なコンビニ経営に耐えられるんでしょうねぇ…」と語りかけているようで、実態を知っている者としては背筋が凍ります。


話が逸れましたが、コンビニは夫婦2人とあとはアルバイトだけで24時間365日営業を続けないといけません。お店をちょっと臨時閉店させるってことすらできません。


頼りのアルバイトも、ほとんどのお店で人手が足りず常時募集しています。

店舗入り口に時給が載っているアルバイト募集のポスターがありますよね。どこに行っても貼ってあるあのポスター。あれは外し忘れなどではなく、常にシフトが安定しておらず、常に募集している証です。

また、アルバイト情報誌を見てください。コンビニの求人だらけです。


あまりにもアルバイト希望者が来ないから、アルバイトを選ぶ基準も低くなってしまいます。外国人アルバイトが多いのもそのような理由があるからです。


となると、穴のあいたシフトを埋めるのはオーナー夫婦が協力して埋めるより他ありません。

特に深夜にいたっては、アルバイト希望がなかなか現れないこともあって、オーナーの旦那さんが常に深夜に入っているようなお店も多くあります。

そうなると夫婦生活もすれ違いです。長時間労働に加え、すれ違い生活。このような生活を望む家庭なんてありませんよね。

でもコンビニはそのような生活がごく当たり前に起こる業態です。それでもコンビニオーナーになりたいと思いますか?


最低賃金の引き上げ

アルバイトが集まらないのは、時給が他のアルバイトに比べ低いことが原因だったりします。だいたい近所で一番時給が低いのがコンビニですよね。

あれだけ時給を低く設定しているのに、ホンネを言えば、もっと低く設定したいくらい、多くのオーナーは生活が厳しいです。

時給を下げすぎるとアルバイトは来ないし、上げすぎるとオーナーの手取りが厳しいので、地域最低時給クラスでなんとかとどまっているのが多くのコンビニの現状です。


しかも最近では、最低賃金を引き上げる動きがあり、東京では932円まで引き上がっています。格差社会を考えれば、歓迎すべき動きだけど、コンビニオーナーにとっては、オーナーの生活を苦しめることにしかならないので、非常に懸念される動きです。


その対策として考えられるのは、アルバイトの稼働時間を減らして人件費を下げることです。

なぜなら、オーナーの手取りを増やすための手っ取り早い方法が、人件費を下げることと、廃棄商品(お弁当など賞味期限が切れた商品を捨てる)を減らすことなんですが、廃棄商品を極端に減らそうとすると商品が全然ないガラガラなお店ができあがってしまうので、どちらかといえば人件費を下げる方に傾きやすいからです。

結果として、無理してでも自身の生活のためにオーナーが働く時間がどんどん増えていきます。


本部がなんとかしてくれるって? 本部からは売り上げを上げて、人件費分を補てんするアドバイスしかしないでしょう。その売り上げを上げる方法だって、せいぜい廃棄を恐れず発注することやら、取れもしないお歳暮などの予約商品の強化といったところだと思います。

そんなんだから、取れない予約商品をアルバイトに押し付けるようなことをし、ブラックバイトなんて言われてしまうんです。


提供サービスの多様化

便利なのがコンビニ! だから、お客さんが利用できるサービスはまだまだ増え続けています。

みちおが働いていた頃から増えたサービスだけでも、セブンイレブンでいえば、電子マネー、レジ横の揚げ物、100円コーヒー、ドーナッツなど用意する手間が増えるものが平然と増えています。

住民票をマルチコピー機から取れるなど、店員が手を貸さずにできるサービスが増えるのはまだしも、店員の手がかかるサービスが増えるのは仕事を忙しくするので、必ずしもオーナー側としては歓迎するとは言い難いところがあります。

しかも、手間のかかるサービスほどたいしてお金にならないのが残念なところ。昔からある公共料金の支払いや宅配便の受け取りなどは対応に時間を要する割りに、お店のお金にはほとんどなりません。来店動機にはなりますが、お客さんへの奉仕活動に近い気さえします。


そういったコンビニならではの多様なサービスですが、そもそも質の低いアルバイトにどこまで教育するか、教えたところで本当にできるのか、といったところがあります。

だいたいのアルバイトはサービスが多すぎて覚えきれません。そうなると、利用者の少ないサービスに出くわしたら、すべてオーナー任せということになります。

ってことはですよ、常にオーナーが店にいないと回らなくなる、もしく店にいなくてもオーナーに電話がかかってくることになってしまいます。

これじゃあ、まったく気の休まるときがありません。みちおも少ない休みや夜中寝ているときなど、店からの何度電話がかかってきたことか。まさにいつまでも縛られ続ける奴隷のようです。


ちゃんと教えればいいって? 覚えたころには辞めるアルバイトが続くんで、教える気力がなくなっていくものですよ。


突然やってくるドミナント出店

コンビニは飽和状態と何年も前から言われているのに、店舗数はまだ増え続けています。

なぜかといえば、本部にとっては店舗数が増えれば増えるほど儲かるからです。

だから、ある程度の売り上げの見込める出店先があれば、同じコンビニチェーンが近くにあっても気にせず出店してきます。


ちなみにセブンイレブンは戦略的にドミナント出店(ある地域に集中して出店すること)を進めています。それはもちろん物流の効率化などの利点があるからですが、オーナーの立場に立つと腹立たしいことこのうえないですよね。

軌道に乗ってきたところ、他店にお客さんを食われるわけですから。他のコンビニチェーンならまだしも同じコンビニチェーンで食い合う状況は素直に受け入れ難いですよね。


え? 本部がなんとかしてくれるって? 「他店にはない差別化を図れば、お客さんはすぐに戻ります。」が決まり文句でしょうね。


飢え死にだけはしない状況

変な話ですが、どんなに大変でも飢え死にだけはしないのがコンビニです。

だってお店には食べ物がいっぱいありますから、どんなに売り上げが落ちてきても食べ物だけは事欠きません。最悪、廃棄するものを食べればいいわけですから。

長時間働く体力があれば、一応やっていけるのが怖いところ。だからこそ、問題が顕在化しない恐ろしさがあります。


このような考えが出てくることも奴隷っぽい働き方の象徴ですよね。

My Colleague is VERY overworked.

フランチャイズビジネスに夢があるわけない


コンビニオーナーになるためには本部とフランチャイズ契約を結ぶことになります。

コンビニに限りませんが、フランチャイズ契約が夢のような制度だなんてまさか思っていませんよね?


一国一城の主? 独立?

セブンイレブンではフランチャイズ契約に土地・建物を持っていない人向けの「Cタイプ」という契約形態があり、250万円で加盟できるようになっています。たった250万円払えばコンビニオーナーになることができます。

これっておかしいって思いません? だって、もし個人で商店を開くとなれば250万円じゃ到底足りないですよね。

なのにセブンイレブンなら250万円あれば自分のお店が持てちゃうんですよ。これを怪しいと思わないとダメです。


商売の経験もない、自分でお店ができるほどの資金もない、土地・建物も持ってない。

このように、ないない尽くしの人にわずかな資金であれこれ提供してもらえるってなんだか都合が良すぎません?


しかもそんな何もないオーナー希望の人に、オーナーになることを一国一城の主だとか、独立だとか、まるで能力のある人が新しい会社を立ち上げるかのような表現でその気にさせるって怖くないですか?

本部にがんじがらめのどこが一国一城の主ですか? 独立といえるような経験を積んでオーナーになっているわけじゃないですよね? って思いません?


結局そんなおいしい話なんてあるわけなくて、本部から相当なものを提供してもらう代わりに、売り上げから相当な額をロイヤリティーとして払うことになります。

そりゃそうですよね。ないない尽くしの人にいろいろ提供するんだから、それなりに年貢は納めてもらわないとってなりますよね。


都合のいいところは経営者扱い

ありとあらゆることを本部が準備してくれ、できあがったシステムのなかで商売をすればいいコンビニは、商売を手っ取り早く始めるには最適です。

でも裏を返せば、商品の仕入れ先から何から、与えられた範囲内でしか商売はできないし、同じチェーン店のイメージを損なうようなこともできません。

独立などと言われながらも結構がんじがらめにさせられながら商売をすることになります。


これって、サラリーマンとそんなに変わらないと思いません?

与えられた範囲内で売り上げが上がるように頑張るというのは一緒ですよね。ただ、上司がいないって違いはありますが、その分、経営の失敗はもろに受けることになります。

しかも、サラリーマンと違い、労働基準法に守られていません。だって自分が経営者ですから。だから、どれだけ長時間労働をしようが、売り上げが上がらなかろうが、本部は契約上のことさえすればあとは経営者扱いで関与せずに済みます。

都合よすぎるけど、それがフランチャイズ契約ですよね。


もし、2人体制で労働基準法の範囲内の労働で、誰がやっても余裕をもって生活できるだけの売り上げを必ず確保できるなら、そもそもフランチャイズにはしませんよね。社員を採用して店舗拡大した方がやりやすいはずです。トップダウンでできるし。

でもそうしないのは、社員2人では無理だし、高くつくから、フランチャイズ契約にしているんだと思います。


「セブン‐イレブンの罠」は必読!

フランチャイズ契約の闇をリアルに記した貴重な書籍「セブン‐イレブンの罠」はセブンイレブンに限らずコンビニに携わろうとする人は必ず読むべき本です。

これは一部のできの悪いオーナーの話だよ、などと思ってはいけません。前述したようにコンビニを批判することはメディアにとってタブーなわけです。

だから、表沙汰にならないだけで、この本に登場するような事例は身近にあります。内部にいた私が言うんですから間違いありません。


本のなかの恐ろしい一節をご紹介します。

セブン本部のウラもオモテも知るベテランオーナーが、こんな言葉を囁いた。「四生五殺って知ってますか――」私もこの言葉の意味は、すでに二人の人間から聞いていた。「4,000万までは借金をふくらませて働かせる。5,000万円までいっちゃうと自殺するから(それ以上の借金はさせない)。本部の上の方で公然と語られている言葉ですよ。」

私もオーナーの自殺話は聞いたことがあるし、オーナーがいなくなった店舗の後釜に入ったこともあるので、この一節はなくはない話だと感じています。

この書籍のなかにはドミナント出店で生活が厳しくなり、最終的には自殺にまで追い込まれた話も掲載されています。


人間的な生活を送りたいなら


コンビニはとにかく便利さを求めるがゆえ、関わっていると人間的な生活とはほど遠くなってしまいます。

昼夜構わず働くことに身体の負荷がかからないわけがないし、オーナーさんは得てしてお店の商品が自らの主な食料源ですから、そんな食生活が健康なわけがないし、人間的な生活とは到底いえません。


よく調べてコンビニオーナーを志してください

コンビニオーナーを志している人に問いたいのは、「本当によく調べたうえでコンビニオーナーを目指しているんですか?」ということです。

脱サラをして始める人が多いのは、やはり会社の人間関係が苦手だったり、会社に縛られながら働くのが嫌だったりしたからだと思いますが、だからといってコンビニオーナーで本当にいいんですか?


私はフランチャイズ契約を結んで開店までの間、本部の直営店にトレーニングで来ていたオーナーさんを何人か見てきましたが、だいたいの人は見切り発車で始めているようにしか見えませんでした。

一度契約したら15年は続けないといけないんですよ。それなのに、全然自分で調べもしないで、本部が説明することだけをもって契約してしまう神経を信じられずに見ていたものです。


本ブログをここまで読んでいただけているのであれば、それなりに調べている方だと思うので大丈夫かと思いますが、本当にオーナーになりたいなら、せめてアルバイトで潜入して、オーナーの生活習慣を見るくらいのことはするべきです。

本当に始めたいなら、半年でもそのような体験をしておいて損はないし、そこで違うなと思えば、蟻地獄に落ちる前に助かったことになるわけですから。


再就職の道も捨てないで

コンビニオーナーを志す人は得てして、就職の道を自ら閉ざしています。

あなたが本当に叶えたい仕事や生活習慣は本当にコンビニオーナーへの道がベストですか?

人間関係が苦手といったってコンビニもコミュニケーション能力は必須のスキルですよ。

上司がいないったってわがままなアルバイトに手を焼きますよ。自分よりもはるかに若い本部社員が偉そうなことを言ってきますよ。


いまは転職するにしても多くの転職サイトがあります。大企業に就職することが幸せではないことは十分お分かりかと思います。

コンビニオーナーを最終手段に考えているくらいなら、最後にもう一度再就職してみた方が絶対いいと内部にいた人間として断言します。

あんなつらい環境にリスクを冒して身を投じるべきではありません。


コンビニオーナーを目指すような人の再就職先におすすめなのは零細企業かと思っています。

人数の少ない会社なら仕事に慣れさえすればあとは結構自由に仕事ができますからね。(私がそうです)


それでもどうしてもコンビニがいいというなら、オーナー店でも社員を募集しているところもありますので、そういったところに入って経験してみてもいいかもしれません。リクナビNEXTにはそのような求人が割と出てます。

転職サイトを以下に紹介します。コンビニオーナーだけが道ではないです。諦める前に活用してみてください。

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本ブログが少しでも人生をよりよくするきっかけになれば幸いです。