気象庁「平成29年7月九州北部豪雨」と命名

気象庁「平成29年7月九州北部豪雨」と命名
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福岡県や大分県で大きな被害が出た2週間前の記録的な豪雨について気象庁は、19日、「平成29年7月九州北部豪雨」と名付けました。
気象庁によりますと、今月5日、対馬海峡付近に停滞した梅雨前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込んだ影響で、福岡県と大分県には発達した雨雲が次々とかかり、猛烈な雨が降り続きました。

翌6日昼前までの24時間に降った雨の量は、福岡県朝倉市で545ミリを超えたほか、大分県日田市でも370ミリに達し、いずれも平年の7月1か月分を大幅に上回る記録的な豪雨となりました。

この豪雨について、気象庁は、19日、「平成29年7月九州北部豪雨」と名付けました。気象庁が豪雨災害で名称をつけるのは、おととしの「平成27年9月関東・東北豪雨」以来で、「九州北部豪雨」と名付けられるのは、5年前の平成24年以来、2回目です。

こうした豪雨の命名について、気象庁は、「損壊家屋1000棟程度以上、浸水家屋1万棟程度以上」などの顕著な被害が起きた場合に行うとしていますが、今回は、今のところ、この目安に達していません。しかし、このほか、「相当な人的被害が生じた場合」や「特異な気象現象で被害が生じた場合」なども考慮し総合的に判断するとしていて、今回の豪雨では、これまでに合わせて30人以上が亡くなり、いまも行方がわからない人が多くいるほか、発達した積乱雲が帯状に連なる「線状降水帯」が長時間にわたってかかり続ける「特異な気象現象」によって大きな被害が出たことなどから、気象庁は命名することを決めたとしています。