平成21年3月には、お笑いタレントのスマイリーキクチさんのブログに殺害予告や事実無根の書き込みをしたとして、脅迫や名誉毀損(きそん)の容疑で複数の男女が書類送検されるなど注目された。一方、書き込みや記事を集約して転載するいわゆる「まとめサイト」は盲点となっていた。
ネット上の誹謗中傷対策に詳しい弁護士法人戸田総合法律事務所の中沢佑一代表は、こうした転載行為について「加害者側に『罪の意識』が乏しいのが現状」とした上で、「仮に中傷を広めようという悪意がなかったとしても、閲覧数を稼げるようにウェブサイトを見やすくレイアウトしたり、扇情的なタイトルをつけたりすることで、中傷の被害を拡大させる可能性がある」と指摘する。
「西田さんには申し訳ないことをした」。書類送検された3人からは、そんな反省の弁も出ているというが、拡散した中傷記事を完全に抹消することはできない。“コピー&ペースト”で作り上げられた虚構はまだ、ネット上にあふれている。
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