廃墟で死んだら友達に使えてた
突撃再会
突撃再会
高校生初の夏休みを私はこれまでの夏休みの中で一番楽しみにしていた。
理由は簡単、三年ぶりにドイツから友達が来て、さらに二週間ステイしてくれるのだ。
彼女、シャルロッテ・エンメルン(以下ロッテ)の父は、私の両親が大学生のときに同じ大学に留学していた。
その縁で私の両親が新婚旅行でドイツに行ったときにはその手配をし、またロッテの両親が新婚旅行で日本に行った時は私の両親がその手配をする等々親密な関係であり、娘同士の私達もまたそうであった。
昔は手紙でやり取りをしていたが、今ではビデオ通話が出来るようになり画面上では頻繁に会うことが出来る。しかし実際に会い、しばらく一緒に住めることは特別なことだ。
いよいよ到着の日、飛行機は十四時前に着くのだが結局朝からずっと空港の到着ロビーで待っていた。
フライトレーダーでロッテの乗っている飛行機が何処にいるのかずっと見て時間を潰していたのだが、やがてスマホの充電が切れてそれすら出来なくなり、退屈と不安の中で待た無なくてはならなくなった。
一体どのくらい待っていたのだろうか。
飛行機が到着するたびにいるはずのない人影を探し、私の心はすっかり衰弱していた。
時は過ぎ十四時頃また飛行機が到着したので手荷物受取所の方を見ると、そこには見覚えのあるそして待ち望んだ姿があった。
私が声を掛ける前にロッテは、あたかも漫画の中の外人キャラのような口調で、
「ミドリ~!おひさしぶりデスネ!!!」
と言いながら、大きな荷物を持っているとは思えない速度でこちらに突撃してきた。
当然急には止まることは出来ず、かなりの運動エネルギーを持って私にぶつかってくる。
休日昼過ぎの羽田空港国際線到着ロビーには、大きな荷物を持って黒髪の少女を押し倒す金髪の少女がいた。
廃墟で死んだら友達に使えてた ミノユレスキ @mu1te
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