名護市のハンセン部分返還完了

アメリカ軍基地キャンプハンセンのうち、日米両政府の合意で3年前に名護市に返還された一部の土地に続き、残りの100ヘクタール余りが先月末に返還されました。
これで名護市への一連の返還は終わりましたが、土地が山の斜面にあり跡地利用のめどは立っていません。
4年前、日米両政府は、キャンプハンセンのうち名護市のおよそ162ヘクタールを返還することに合意しました。
これについて名護市は、土地が山の斜面にあるため跡地利用が難しい上、借地料が支払われなくなるなどとして返還の延期を求めてきましたが、およそ55ヘクタールが3年前に返還されました。
残る107ヘクタールについても名護市は返還に難色を示していましたが、沖縄防衛局は「手続きが終わった」として先月30日付けで返還されました。
これで、名護市への一連の返還は終わり、防衛省は、今後2年程度かけて土壌の調査や不発弾の探査などを行い、土地の所有者に引き渡すということです。
ただ、斜面の土地は今後の利用のめどが立っていないほか、実弾射撃を行っている訓練エリアに近いことなどから不安の声も出ていて、地元からは「土地が返ってきても訓練は続くので負担が残るだけだ」と困惑の声も上がっています。