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蓮舫さん
「『5年先を見て毎日を過ごせ』という父の言葉を大切にしています」

2010年1月7日

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蓮舫さん
参議院議員。67年、東京都で台湾人の父と日本人の母との間に生まれる。88年に第14代クラリオンガールに選ばれ、芸能界デビュー。『スーパージョッキー』(日本テレビ)の司会をはじめ、『スーパーワイド』(TBS)や『ステーションEYE』(テレビ朝日)のキャスターを務めるなど、情報・報道番組に携わる。93年に結婚し、95年に北京大学に留学。97年に出産後、約3年間の子育て期間を経て、徐々に仕事を再開。04年7月、民主党より参議院議員選挙に東京都選挙区から出馬し初当選。以後、子育て問題を中心に、政治家として活動を続けている。

 参議院議員として、昨年の政権交代以後、ますます忙しい日々を過ごす蓮舫さん。日経ウーマン2月号では、家族の話を交えた読書観を紹介したが、実は、取材時はキャリアについての話やWOMAN世代の女性へのアドバイスもたくさんいただいた。

 蓮舫さんの生き方の背景にあるのが、父親から中学生の頃に言われた「5年先を見て毎日を過ごせ」という言葉。「5年先に何をしているか、自分がどんな人間になっていたいかを考えると、今の自分に足りないものが見えてくるんです。13歳のときに18歳の自分を考えて、大学に進むことを意識しましたし、18歳のときには23歳で就職するときのことを考え、今思えば稚拙ではありますが(笑)、文学より法律を勉強するほうが就職に有利だろうと考えて法学部に進みました。5年単位で考える習慣はずっと持ち続けていて、結果的に、いい形で自分のビジョンに結びつくような仕事をいただいているという感じです」

 蓮舫さんが、自身のキャリアの転機になった出来事として真っ先に挙げるのが、88年に第14代クラリオンガールに選ばれたこと。これをきっかけに、芸能界デビュー。バラエティー番組やワイドショーの司会、報道番組キャスターへとチャンスをつかんでいった。「キャラクター的に話すほうが得意だったので、トーク系の仕事へとシフトしていきました。演技はできませんでしたから、ドラマの話はこなかったんです(笑)。芸能界に入った当初から番組で話す機会を多くいただいたおかげで、報道キャスターのお話をいただいたときも、ムリかもしれないという気持ちは起きませんでした」

 読書は幼い頃から大好きだったが、「高校のときまでは、勉強を好きだと思ったことはありません。学校に行っても部活動ばかりだったし、友達と遊ぶことのほうが楽しかったくらい」と言う。蓮舫さんが、好んで勉強をするようになったのは、テレビの仕事を始めてからだ。そんな彼女にとって印象的に残る出会いのひとつが、テレビ番組『スーパージョッキー』の司会を一緒にしていた北野 武さん。非常に勉強家として知られるが、「勉強している感覚はないのだと思います。知りたい欲求が絶えないのではないでしょうか。自分の中に入るキャパシティーがものすごく大きいので、素直に好奇心に従って、どんどんと取り込んでいくことができるんですね。天才です。私は残念ながら天才ではないので、ひとつずつしっかりと自分のものにするようにしています」。そんな彼女に「努力家ですね」と言うと、「努力ではなく、好きだから進めていかれるんだと思います」と答える。子どもを産んだばかりで子育てに追われている頃も、子どもが起きるよりも1時間以上早く起き、勉強する時間を確保した。「今でも、早く起きることで時間を作っています。毎朝、主要な日本語の新聞全紙と人民日報は、必ず読んでいます。新聞は、社説の議論は何なのかに気を付けて読んでいますね」

 メディアで取り上げられる意思の強そうな姿が印象的で、自分に確固たる自信を持っているように見られがちたが、意外にも「すべてに自信を持って発言しているわけではないんですよ」との言葉。「発言したことを、あとで軌道修正することもあります。ただ、私は自分に素直でいたいし、思ったことは口にすべきだと思っています。それに対して様々な風圧があったり、障壁や想定していなかった現実に遭遇してきましたが、それを乗り越えないと、次のステージはないんです。次の世代が同じ壁にぶつからないために、今、私が壊さなければいけないものはあると思っています。私自身がなんらかの足跡を残すことが、同じように頑張りたいと思っている女性にとって、少しでも励みになるといいですね」

 そんな蓮舫さんがWOMAN世代の女性に送りたいメッセージは、「とにかく楽しむこと!」。「仕事もプライベートも、楽しいことが少しでも多ければ、苦しいことは相殺できますから。今、性別や世代を問わず余裕がなくなっていますが、それは、いろいろなことに“つぶされる”感覚を持つ人が多いからだと思います。もちろん、政治によって対応できる部分は、政治家が変えていかなければいけない。でも、みなさんにも『楽しむ』というモチベーションを持ってほしいです。仕事とプライベートを両立することは、子育てや家庭を持つ人だけでなく、恋愛をしている人だって、同じように大変だと思います。ただ、そんな中にも『楽しい』と思える要素を見つけたり、小説を読んで泣いてしまう自分を愛しく感じる時間を持ったりするだけで、毎日が楽しくなり、余裕も生まれると思います」

取材・文/岸本洋美=日経ウーマン

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