日本の歴史家を支持する声明(朝日新聞)
日米歴史家、韓国メディアの"変化球"に困惑(東洋経済)
世界の歴史学者ら声明 安倍首相に歴史の直視訴える(聯合ニュース)


 あれ……これは。
 最初の記事はこの5日にアメリカの歴史学者187名が連名で出した声明なのですが。
 例の19人による米国歴史教科書擁護のそれとは大きく異なっています。
 どちらにも例の「女性国際戦犯裁判」を主催したアレクシス・ダデン教授が名を連ねていることに苦笑を禁じ得ないのですが。

 もちろん、まだ解決すべき部分は少なからずあります。
 声明の表記にしても「うーん?」ってなる部分もあります。
 が、かなり中立的な視点であることに間違いはないでしょう。
 旧来の慰安婦関連報道や、アメリカのリベラル派によるガチガチの「日本=悪」という視点からは大きく異なっています。
 英文も見ましたが、ほぼ日本語訳と同じニュアンスになってると感じました。
 最低でも「公平なものの見方をしよう」「まっとうに研究をしよう」という第一歩にはなっているんじゃないかと思いますね。

 さて、翻ってそれが韓国ではどのように報道されているか。
 聯合ニュースではこの声明がなぜか「安倍首相に対し、旧日本群慰安婦問題とこれに関連した歴史的な事実をねじ曲げることなく、そのまま認めるよう求める声明」になってしまっているのですね。
 まあ、いつものことといえばいつものことなのですが。
 声明と聯合ニュースの記事との差異をうまく描き出しているのが東洋経済の記事です。

 アレクシス・ダデン教授はいつものペースで「アベガー!」を叫んでいますが。
 本来だったら楽韓Webでやらなくちゃいけないことを、東洋経済にやられちゃってるなー。
 いつもだったらこういう検証記事はお手の物なのですが。  ぐぬぬ。

 どうも慰安婦関連の報道については20年来、「どうせ日本を責める話なんだろうなぁ」って思って後回しにする癖がついている気がしますね。
 でも、今朝のジェーソン・モーガン氏の反論といい、この声明といい、風が吹きはじめた感触がありますね。
 少なくとも反論ができる下地ができつつあるのかな。
 これまでは反論すら許されない「歴史修正主義者」のレッテルを貼られておしまいでしたから。
 若干の希望が見えてきた……というところでしょうかね。