活動報告

全国のJASRAC会員の皆様に警告!!

この「活動報告」のページで、執筆中の本の内容を少しずつご紹介しようと思っている。何より裁判の中で私が体験した「これは危ない」ということを先に書かせて頂きたい。

 

私は昔、事務所の人間から「会員になっておけば色々得だよ」と言われていたので、何のことかあまりわからないまま「JASRAC会員」とやらになっていた。

知り合いの音楽家の中にも会員は多いが、私のように何が得なのかもわからないままいつの間にか会員になっている人も多い。

いや、自らが会員かどうかもわかってない人も多いようだ。

 

私がこの契約の存在を強く認識したのはこの時である。

ファンキー末吉ブログ「ご自由にお使い下さい」

 

これは

「著作権登録したって自分で演奏しても著作権料取られるわけだし、ライブハウスなんかで演奏されても自分にちゃんと戻って来やしないんだから、だったら人に自由に使ってもらえばいいじゃん」

という考え方なのであるが、実はこの時点で私は初めて弁護士にこの会員契約のことを聞かされた。

 

会員の方が作った全ての楽曲は、作った瞬間に未来永劫JASRACのものです!!

あなた方は知らず知らずのうちに、そのような契約を交わしているのです!!

 

つまりこういうことである。

あなた方の全ての楽曲はあなたのものではなくJASRACのものなので、勝手に「自由にお使い下さい」などと言うとそれは「違法行為」!!

それだけではない。作詞作曲などでは印税制度ではなく「買取り」というやり方で一括でお金を受け取る支払い方もあるけれども、当然ながらあなた方に権利はないので勝手に「買取り」などでお金を受け取ることは「違法行為」!!

 

当時は著作権業者はJASRAC独占の時代だったのだから「あなたが作った作品は将来に至るまで全てJASRACのもんとなりますよ」と言われたって、どうせJASRAC以外にお預けする著作権団体はなかったのだから誰も気にしていなかったが、今のこの時代にこんな契約がまかり通っているのもおかしな話である。

 

当然ながら弁護士は「そんな契約はもう解約しておいたらどうですか」と勧めたが、JASRACのような団体はこれを盾に著作権者を告訴したりしかねない団体である。

「もし私が先に解約したとしたら、何も知らない他の会員の方々がいつかJASRACに訴えられることになる」・・・そう思ってわざとそのままにしていた。

 

そしたら裁判の中で案の定やって来たのだ。

 

ーー引用ここからーー

 

「原告第3準備書面」p33、34

5 原告に作品届を提出しなくても著作権が移転すること

被告らの主張には、ほかにも,著作権法の規定を無視し又は自ら締結している契約の条項を無視するものが多数存する。そのようなものの一つとして、原告と著作権信託契約を締結していても、委託者には自ら著作した著作物を委託しないこととする裁量権を有するとの趣旨の主張を挙げるこ とができる。

すなわち、委託者は信託契約約款31条1項6号によって「委託者が新たに著作物を著作したとき」は原告に対してその旨を通知すべき義務を負っている(同義務の履行の方法は「作品届」を提出する)のであるが、被告末吉は、この通知義務を負っていることを無視して、委託者である被告末吉が「作品届」を提出しなければ、その著作物は自己管理に属するという主張を繰り返す(調停時の準備書面である甲31の2~8頁,乙28の 1~2頁)。

 

そもそも、委託者は、信託契約約款3条1項において「将来取得するす べての著作権を……信託財産として受託者に移転」することを約しているのでるから、被告末吉のいうようなご都合主義がまかりとおるはずはない。しかし、他を非難するのに急な被告らは、このように初歩的な誤りにも気づかないようで、本件訴訟においても誤解に基づく主張を繰り返している。

この誤解は,被告末吉が「作品届」を原告に提出することさえしなければ、誰がどこで当該著作物を演奏利用しようとも、原告の著作権を侵害することにはならないとの恣意的な議論に結びついてゆくことになる。

 

ーー引用ここまでーー

 

作品届けなど、そもそも発売でも決まって共作者の同意がなければ出せないではないか!!作ってすぐ提出など到底不可能である……。

それに今のこの時代、共作者が別の著作権団体に預けたいと思ったらどうすればいいと言うのだ?!(また、JASRACがこの裁判で「著作権侵害」として提出した楽曲の中には北朝鮮の作詞曲もあり、今の国際情勢でこの団体が権利を管理することは不可能である)

 

そう、JASRACがここで言ってるのは「契約違反」などではない。裁判には「著作権侵害」として提出して来たのである。

つまり自分の作った未発表楽曲を勝手に演奏したら「著作権侵害」、こんなことがまかり通ったら「まだ未完成だけど試しに演奏してみよう」なんてことも出来ない話になる。

 

今までJASRACがこれを盾に著作権者を訴えたことはない。

しかし今回、JASRACは私が他のライブハウスで演奏している現場にまでやって来て、著作権登録していない曲なども「著作権侵害」として裁判所に提出した。

 

つまりこれは「会員になってる音楽家をいつでも訴えることが出来るんだぞ」と主張しているようなものである。

末吉はJASRACに逆らったからやってやったが、従順なヤツは訴えないでおいてやろう、私にはこの団体がこう言って薄ら笑いを浮かべているようにしか思えない。

 

従順な音楽家はそのままでいいだろう。

私は「役目を終えた」とばかりさっそくこのバカな契約は即座に解約した・・・

 

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