車に取り残され障害者男性が死亡 施設側は点呼不十分と謝罪

車に取り残され障害者男性が死亡 施設側は点呼不十分と謝罪
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13日、埼玉県上尾市の障害者施設の送迎用の車の中で、知的障害のある19歳の男性が熱中症と見られる症状で死亡していた問題で、施設側は男性を車から降ろしたかどうかの点呼などの確認が不十分だったとして、謝罪しました。施設の職員が車から男性を降ろし忘れ、男性はおよそ6時間、車内に取り残されたと見られ、警察は業務上過失致死の疑いも視野に調べることにしています。
13日午後3時20分すぎ、埼玉県上尾市の障害者施設「コスモス・アース」の送迎用の車の中で、知的障害のある19歳の男性が倒れているの見つかり、熱中症と見られる症状で死亡しました。発見時、男性の体温は41度だったということです。

県や施設によりますと、この車は13日午前9時ごろ、5人の利用者を乗せて施設に到着しましたが、その際、施設の職員が男性を降ろし忘れ、男性は、およそ6時間、車内に取り残されたと見られ、3列シートのいちばん後ろの席で倒れているのが見つかったということです。

施設によりますと、ふだんは施設に到着した際に、運転手と職員が名簿と突き合わせながら、利用者を車から降ろしたかどうか、点呼などの確認をしているということですが、13日は、こうした確認が不十分だったと説明しています。

警察は業務上過失致死の疑いも視野に調べることにしています。

施設管理者 点呼の確認が不十分と認める

コスモス・アースの大塚健司管理者(75)は13日夜、埼玉県上尾市内で、「亡くなった方や、その家族に本当に申し訳なく、心からおわびするしかない。大変な責任を感じている」と述べ、謝罪しました。

通常、利用者が送迎用の車から乗り降りした際などには、点呼などの確認を行っているということですが、今回はこうした確認が不十分だったとしたうえで、「利用者が車から降りたかどうかの確認は、職員どうし連携して行うよう常日頃から徹底していたはずだったが、今回は、その連携がうまくできなかった」と述べ、点呼などの確認が不十分だったことを認めました。