【ワシントン=中西豊紀】米マイクロソフトは10日、これまで別々に販売していた業務ソフトの「オフィス365」と最新の基本ソフト(OS)「ウィンドウズ10」をひとくくりのサービスとして扱うと発表した。過去に蓄積したウィンドウズのユーザーを囲い込み、今後の収益の柱として力を入れるクラウド事業の拡大をめざす。
新サービスは「マイクロソフト365」でセキュリティ対策ソフトもセットにする。月額課金で、大企業向けと機能を抑えた中小企業向けの商品をそろえた。
マイクロソフトは7月からの組織改編の一環でクラウド事業の強化を進めており、営業やサービス部門を中心に数千人規模の人員削減を世界で実施する計画。記者会見したサティア・ナデラ最高経営責任者(CEO)は「複数の製品を一括し、人工知能(AI)を導入する」と述べ、「インテリジェントクラウド」と呼ぶサービスの強化を訴えた。