「To LOVEる -とらぶる-」というマンガがある。その続編には「To LOVEる -とらぶる- ダークネス」というものも存在する。このシリーズに共通するのが「お色気」シーンだ。胸は見えて当たり前という感じなのだ。
ただギリギリで見えないシーンも存在する。胸は見えているけれど、一部はうまい具合に隠され見えないのだ。果たしてそんなにうまい具合に見えないことは可能なのだろうか。そこで実際にそのシーンを再現してみようと思う。
見えそで見えない
「To LOVEる -とらぶる-」は週刊少年ジャンプで連載され、続編である「To LOVEる -とらぶる- ダークネス」はジャンプスクエアで連載された。漫画を「矢吹健太朗」、脚本を「長谷見沙貴」が手がけた、少年誌の歴史に残る作品だと思う。
この原稿を書いている地主も大好きな作品です!
「To LOVEる -とらぶる-」(以下、To LOVEる)は、デビルーク星の第一王女の「ララ」が、高校生男子の「リト」の家に居候しつつ、いろいろな女性がリトの前に現れ、男子なら誰もが夢見る展開が繰り広げられる。
少年誌の限界を知ることができます!
「To LOVEる -とらぶる- ダークネス」(以下、ダークネス)は、To LOVEるの続編で、ララの妹のモモやナナもリトの家に居候を始め、さらに男子が羨ましい状況となる。男子の夢が詰まったマンガなのだ。正直になろうではないか、夢と欲望が詰まったマンガなのだ。
夢が詰まったマンガです!
このマンガの特徴は見えて上等! という素晴らしき志である。我々はそれになんの異論もない。ただ見えそで見えない部分もあるのだ。
奇跡的に見えない部分がございます!!!
本当に見えないの?
見えそで見えない部分に注目したい。本当にそんなにうまい具合に隠すことができるのだろうか。そこで私がその見えそで見えないシーンを再現して、それが本当に可能なのか、実験しようと思う。私としては見えてもいいのだけれど、世間はそれを許さないので隠すのだ。
まずは尻尾を作りました!
まずは先のララの尻尾で隠れているのが可能なのかを実験しようと思う。今後は、胸は「胸」と表記し、先の尻尾で隠れている部分を「トラブル」と表現したいと思う。マンガでララの「トラブル」を隠した尻尾を作り、私のトラブルを隠すのだ。
マンガではララのトラブルを!
今回は私のトラブルを!!!
隠れている。非常にうまい具合に隠れている。デビルーク星の尻尾で文句ない感じで隠れている。To LOVEるは本当なのだ。尻尾で隠すことが可能なのだ。私のトラブルが見えないでいる。もし見えたら本当のトラブルになるであろう。
一人で撮影できるので、みんなもやろう!
ドレスフォームは見えない?
次はTo LOVEる14巻で、リトの妹「蜜柑」がドレスフォームをするシーンだ。これも見えそうで見えない感じになっている。しかもこちらはトラブルだけではなく、胸も見えない。ドレスフォームの白い波により見えないのだ。
これがドレスフォームです!
見えない。見えていない。完璧に見えていない。こんなことは可能なのだろうか。だって服を着替えているのだ。ということで、白い波のようなものを作り、男である私でやってみようと思う。ちなみに私と蜜柑はたぶん20歳は年齢が違う。
私のドレスフォームです!
綺麗に見えていない。胸もトラブルも完璧に隠れている。角度を少しでも変えると全てが見える。しかし、この角度では隠れている。これがドレスフォームの力である。蜜柑のトラブルが見えない理由が分かった。
背景をお花畑にしました!
ただ蜜柑のドレスフォームは美しいのに、30代の私のドレスフォームはあまり美しくないので、背景をお花畑にしてみた。美しさが出てきたのではないだろうか。人はいくつになっても美しくありたいものなのだ。
撮影現場は美しくないけど!
リボンで隠す
次はダークネス7巻から、リトが中学時代から憧れてきた女性春菜が、自分にリボンを巻いてプレゼントするシーンだ。このマンガに限らず、リボンを自分に巻いてプレゼント、というのはよくあるシーンだ。ただ実際にやっている人は見たことがない。
自分にリボンを巻いてプレゼント!
男子の夢のようなプレゼントだ。胸は見えているけれど、トラブルも見えている気もするけれど、見えていないと考えていいはずだ。描き込みの様子からおそらく見えていないのだ。実際にやってみようではないか。
プレゼントです!
悪夢、みたいな一枚になったけれど、私のトラブルは見えていない。私の右手が私のトラブルに伸びているのは、ちょっとだけ見えていたからだ。手を伸ばさないと見えるのだ。リボンは危うい。ただ手を伸ばせば見えない。悪夢みたいな一枚だけど。
お花畑にしました!
悪夢みたいな一枚だったので、背景をお花畑にした。悪夢が薄れたのではないだろうか。やはり春菜はいいけど、私ではダメなのだ。ただトラブルは見えてはいない。今後、誰かにプレゼントする機会があれば、これもありな気がしている。たぶん通報されるけど。
通報されるよね!
隠す4部作
To LOVEるおよびダークネスのトラブルを隠す技術のすごいところは、身近なもので隠してくることだ。そんなもので隠れるの? と思うようなもので自然と隠してくる。果たして本当なのか、と疑問が生まれるシーンでもある。
まずは手で隠す!
To LOVEる18巻では手でトラブルを隠していた。ただこれは私一人なので再現できない。隠す手がないので、ただ裸の男が突っ立ているだけになる。それは事故だ。でも安心してほしい。手だけではないのだ。
歯ブラシで隠す
ダークネス6巻では歯ブラシでトラブルを隠していた。歯ブラシに磨く以外の用途があることを知らなかった。歯ブラシでもトラブルを隠すことができるようだ。本当だろうか。
隠せた!!!
歯ブラシでも隠せるのだ。私のトラブルがコンパクトヘッドの極細毛先により隠れている。ただ勘違いしないでほしい。コンパクドヘッドだからと言って、極細毛先だからと言って、私のトラブルがコンパクトであるわけではないのだ。
次はスプーンで隠す
ダークネス14巻ではスプーンでトラブルを隠している。スプーンに物をすくう以外に用途があることを知らなかった。世界の多くの物はメインの使い方以外にトラブルを隠すという用途があるのかもしれない。
だって、隠れたもんね!
完璧に隠れていた。スプーンでトラブルが隠れている。このマンガに嘘はないのだ。本当に隠れるのだ。作者の矢吹先生と長谷見先生は実験しているのだろうか。完璧に、しかもギリギリに隠れている。
さらに蛇口で隠す!
日常のもので隠すはまだ終わらない。ダークネス7巻では蛇口で隠している。繰り返しになるけれど、蛇口って水やお湯が出るだけではないのだ。もっと別の用途があったのだ。それは隠れたからだ。
完璧だよね!!!
蛇口のあの形がトラブルを隠すためにあるとしか思えなくなる。完璧に隠れるのだ。To LOVEるシリーズに嘘はないのだ。完璧に隠れるのだ。しかも男女の差がなく隠すことができる。もし自分のトラブルが露わになった時はぜひこれを参考に臨機応変に隠してほしい。角度を変えると丸見えだけど。
一人で、
撮影もできますから!
隠そうぜ、俺らのトラブル
To LOVEるシリーズの見えそで見えないシーンが本当かを確かめるために、私が実際にやってみた。答えは隠れる、である。しかも、見えそで見えないドキドキした感じで隠すことができる。これは日常にドキドキを作るヒントなのではないだろうか。マンネリ化した日常を打破するためにも、裸で飛び出し、隠して行こうではないか。
To LOVEるシリーズはバイブルです!
1985年福岡生まれ。基本的には運だけで生きているが取材日はだいたい雨になる。
2014年より東京農業大学非常勤講師。著書に「妄想彼女」(鉄人社)、「インスタントリア充」(扶桑社)がある。
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