こんにちは、睦です。
長女がずっとずっと楽しみにしていた宿泊学習が、7月10日・11日に1泊2日の日程でありました。
市内にある専門の宿泊施設で、屋外活動が中心。
夕方からは雨の予報になっていたけれど、降水確率は低めです。予定通りに屋外活動ができるのではないかと、先生が出発式でお話されていました。
その時点で気温は28℃ほど。
朝イチは本当にいいお天気で、絶好のアウトドア日和に見えます。
けれど何と、125年振りの真夏日続きだった札幌です。雨の前で湿度も高く、tenki.jpによると熱中症は「厳重警戒」状態でした。
前日からずっと蒸し暑かったんです。
こちらのサイトを見てみると、WBGT値*1というものが出てきます。
熱中症を予防することを目的として1954年にアメリカで提案された指標です。 単位は気温と同じ摂氏度(℃)で示されますが、その値は気温とは異なります。
暑さ指数(WBGT)は人体と外気との熱のやりとり(熱収支)に着目した指標で、人体の熱収支に与える影響の大きい
①湿度
②日射・輻射(ふくしゃ)など周辺の熱環境
③気温
の3つを取り入れた指標です。
上記のサイトには、日常生活・運動・作業者に関する指針が表で分かりやすく掲載されています。
出発式を終え、ニコニコ笑顔で元気に出掛けていった長女。
私は三女と2人お見送りをしました。
**目次**
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真夏日に炎天下での活動は本当に危険
長女にとっては特につらい気候
長女は低体温で、平熱は35.5℃ほど。
元々熱が体にこもりやすい体質で暑さには弱く、低体温も影響してか、30℃を超える中での活動はグッタリしてしまうことも多いです。
運動会や遠足もそうですが、これまでも屋外での活動時にはかなり注意してきました。
朝に一言、気を付けるようにと声を掛けなかったことを後悔しました。何となくイヤな予感がしていたんです。
1回目の連絡は教頭先生から
18時前になって、教頭先生から連絡が入りました。
「2度ほど吐いたので様子を見ています」と。
夕食前の時間だったようです。
あとで長女に確認したところ、休憩時間を挟んで夕食の配膳時間に具合が悪くなり、1度吐いて。そのあともう1度。
長女はいつも1度吐いてしまうと、立ち直りに時間がかかります。
今回もきっと無理だろうとは思いましたが、先生方も「まだ」と言ってくださったことと、本人がまだ諦められないだろうと思い、そのままお願いしました。
2度目の連絡は担任S先生から
20時過ぎに、S先生から「どうしますか?」との連絡が入りました。長女にどうしたいかを問うと、私に連絡してほしいと言ったそうです。
途中で電話を代わってもらうと、私の声を聞いた長女は電話口で泣き出しました。
この時点で37.2℃。熱がこもっているのか脱水なのか、少し高めです。
回復するならばこのまま様子を見たいと、S先生は言ってくださいました。
かなり難しいとは思いましたが、夫がまだ戻ってきていなかったこともあって、もう少しだけとお願いして一旦電話を切りました。
3度目の連絡で「お迎えに」
20時半を過ぎた頃です。
教頭先生とS先生との間で「もう無理でしょう」と判断したとの連絡が入り。直後に帰宅した夫に迎えに行ってもらうことになりました。
片道1時間以上、しかも山の中です。
吐き気が治まらないとのことでしたから・・・仕方ありませんね。
帰宅したのは、23時半を過ぎた頃でした。
思っていたよりずっと元気で一安心。吐き気も治まりそうな気配がありましたから、きっと大丈夫だろうと感じました。
実際に小一時間ほどで眠ることができ、朝までぐっすり。
念のために小児科を受診しておきましたが、心配しなくて大丈夫と言われて帰宅しました。軽度の熱中症で済んでよかったです。
先生方から聞いたこと
バスが戻ってくるタイミングで、学校へと行ってきました。先生方に直接お礼を伝えたかったことと、長女の回復を報告したかったというのもあります。
長女の姿を見て、S先生はいつもの笑顔でホッとした表情です。
たくさんのご迷惑と、ご心配をお掛けしてしまいました。
長女の他にも、2日目でのリタイアが2人いたそうです。
降りてきた子供達の顔を見ていると、倒れる寸前じゃないかと思うほど真っ白な顔をした子、フラフラ歩いている子、「私も吐いた」と教えてくれる子。
宿泊学習ではなく、何かの修行だったのか?と思わせるほどです。
熱中症の原因となったもの
熱中症を引き起こす条件は、「環境」と「からだ」と「行動」によるものが考えられます。
「環境」の要因は、気温が高い、湿度が高い、風が弱いなどがあります。
「からだ」の要因は、激しい労働や運動によって体内に著しい熱が生じたり、暑い環境に体が十分に対応できないことなどがあります。
その結果、熱中症を引き起こす可能性があります。
様々な要因があって起こるものですから、これが原因と特定するのは難しいです。
長女に確認して原因になりうると感じたもの
- 35℃を超える中で火をおこして炊事をしたこと
- 湿度もとても高かったこと
- 長袖・長ズボン・タオルで首巻き(マダニ対策)をしてのハイキングがあったこと
- グループ活動ではリーダーだった長女。ハイキング中に休憩を取るように促すと、1人の男の子が「休憩する場所がないからしなくていい」と言い、水分補給もできずにハイペースで進んでいったこと
- 炎天下で先生の話を聞くことがもあったこと
- 長女が暑さに弱かったこと
めまい・失神・筋肉痛・筋肉の硬直・大量の発汗・頭痛・不快感・吐き気・嘔吐・倦怠感・虚脱感・意識障害・けいれん・手足の運動障害・高体温
長女の場合は、吐き気・嘔吐・(軽度ですが)高体温。
11日のニュースでは、熱中症での救急搬送が1週間で4000人を超えたと言っていました。死者も出ているわけですから、安易に考えるのは本当に危険です。
お迎えが決まった時、私は長女に伝えました。
何よりゆずの体が1番大事だから、しっかり元気になってまた楽しく学校に行こう。
だから帰っておいで、待ってるから。
長女にとっては、楽しみにしていた学校行事をリタイヤするのは残念なこと。
これからまだ行事はありますが、一生に1度の行事の思い出を取り返せるわけではありません。それは長女にとって慰めにはならないんですよね。
それでもやはり命が1番大切です。
125年振りというくらいですから、予想の範囲を超えていたのでしょう。
ですが来年度以降の活動では、ある一定の基準を超えた場合に「屋外活動の中止」を検討する必要があるのではないかと感じました。
「自分が経験して知ったことは、クラスの授業であったり、4年生への報告の時に、伝えていけたらいいよね」という話を長女としました。
そして長女も、自分の体と上手に付き合う方法を学んでいってほしいと思いました。
*1:暑さ指数