社会人として活躍している方々のこれまでの歩みや現状を聴講し「キャリア」について理解を深めることを目的とした《大人たちの金曜日!》
今回は株式会社シャープにお務めで、ツイッターアカウント@SHARP_JPの中の人でもある山本隆博様にご講演していただきました。
内容は主に
① 講師のキャリア
② メディアとして
③ 広告について
このような内容をすべてつながるようにお話してくださいました。緊張感の中にもゆるさがあり、学生たちは講演にくぎ付けでした。
企業アカウントとしてのつぶやき方や現在の広告のあり方など、普段知ることができないようなことを聞くことができ、こんなとらえ方があるのだと思うことばかりでした。
中でも印象に残っているお話は「よわい人によわい言葉で」、「同じ目線からよわい言葉で」というお話です。現代人はインターネットやすスマホ越しに孤独を感じている、その中で共感性を得るためにその孤独にそっと寄り添うこと、等身大で発信する時代であると話されていました。また、「おもしろいことはやってみないとわからないが組織の中では勇気がいる」と聞き、人と違うことをすることは勇気がいるけど、その先に何かがあるかもしれないのでそれに出会えるように挑戦することを忘れないようにしたいです。
(文責:中村仁美)
【【参加者の名前】】
Q.【【Q1】】
A.【【A1、答えの重要な部分】】【【A1、のこり】
Q.【【Q2】】
A.【【A2、答えの重要な部分】】 【【A2、のこり】】
Q.【【Q3】】
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Q.【【Q4】】
A.【【A4、答えの重要な部分】】 【【A4、のこり】】
Q.【【Q5】】
A.【【A5、答えの重要な部分】】 【【A5、のこり】】
1.講師の印象
・オシャレで良い雰囲気をお持ちの方でした。ツイッターという限られた文字数でメッセージを発信されてる方だけあって、ところどころのアドリブの言葉選びが丁寧で面白いと思いました。
・人とは違う目線から物事を見ておられる方であり、企業から叱られても自分のスタンスを変えない所には、覚悟と勇気がある方だと思いました。
・ユーモア溢れる感性の持ち主で、特に人と顔を合わさないネットの世界において独自の表現方法で現実世界では表せられない表現方法を用いてる方だと思いました。
2.印象に残っている話
・山本さんの中の人としてのつぶやきは、33万人以上のフォロワーというビジネスアカウントとしてかなり有名で、それは、広告業界に対する妬み、お客さんに対してのお礼、コールセンターのような働きなど、広告のためではない呟きが多くの人を魅了しているのかなと思いました。Twitterは、無料で広告ができて無料で拡散できる。TVCMは億単位のお金をかけて実施しているというお話も印象的でした。
・自分に関係なくても「死ね」という言葉を千単位で浴びたら吐く、という言葉。
発信することは必ず批判はつきもので、その発信する数が多いほどその圧は大きい。その経験はかなりきつかっただろうし、自分ならどう対処すればいいかわからないので印象に残りました。
・Twitterの広告は無力、効果も見えにくい。というお話で山本さん自身がそれを理解しながら5年間も続けていることはすごいと思いました。「中の人」というのが、企業に温かみを感じさせる話で、企業のホームヘージや、公式のアカウントって「遊ぶ」と不真面目だと思われてしまうし、逆に「堅い」と質素感が目立ってしまうというのが弱点なのだなと思っていました。ただ、山本さんみたいに「シャープの中の人」という概念を作ってゆるく「遊ばせる」ことで、途端にその企業に「温かみ」を感じさせ、うざいとされる広告でも受け入れてもらえるという考えはなかなか面白く、印象に残りました。
・スマホ越しのリアリティの話について。 一人でスマホの友人の日常を見るという行為は確かにのぞき見をしている状態に近いし、その行為自体かさみしい、悲しい行為だと思った。 Twitterにいる人たちはそういう人が、ほとんどだと考えてその人たちに寄り添う言葉、同じ目線で話す、よわい言葉というお話に驚いたし、自分もよわい人の一人なので、よわい人に寄り添える人になろうと思った。
3.将来役立ちそうだと思ったこと
・役割を限定することなく、その場その相手にまともな行動を取ればよいという話。マニュアル通り、教科書通りの行動も大事だが、すべてが正しいとは限らないとも感じたので、とらわれずに柔軟性をもって臨機応変に対応することが必要である。そのためには相手が何を伝えたいのかコミュニケーションが重要である。その個人の微力なふるまいが企業のファン、未来のお客さんを作ることができるのだと思った。
・何でもやることは会社内では嫌われるという話。何でもやることはいいことではあるが、中途半端になったり、他人の仕事を奪ったりなど、反感を逆に買ってしまうこともある。その時その時に応じてがんばること。小さなコミュニケーションが信頼を生むこともある。
・面白いことはやってみないとわからないという話。組織の中での活動には勇気が必要。それは会社などのお金を使う「許可」が必要であるから。組織は許可を出すために面白さをあらかじめ証明するように言うが、その矛盾に奮闘し続けた先にしか面白さや共感を得ることはできない。人を羨ましがる事しか出来ていなかったが、誰もが勇気を出しているはずであり、自分が勇気を出せていない事を思い知らされた。
・広告の話について。あえて昔の製品のツイートをすることによって、消費者同士の声を盛り上げるといった方法は思いつきそうで思いつかないので面白いと思った。
4.「聞く前の自分」と「聞いた後の自分」では何が変わったか
・やはりシャープの公式アカウントのツイートの見方だと思う。いままでは意味の分からないツイートや興味のないツイートだったというのが本音でした。しかし、いろんな考えがあるツイートだと思うと、このツイートは何を考えてツイートをしているのか気になってしまう。また、分かる人だけに分かるツイートもしているので、それを見つけたいなという好奇心も生まれた。
・誰かを傷つけることはやらない、傷つく人をつくらないという山本さんの心がけは1番大切なことだと改めて思いました。軽い気持ちで言ったことが、人を傷つけてしまっていたこと、今まで何度もあったと思います。みんなが楽しくなるには一人一人のことを思いやる心がけを忘れてはならないと感じました。
・発表のタイトルを見た瞬間の私は、「弱い言葉?なぜ強い言葉じゃないんだろう。広告は強い言葉のほうがいいんじゃないの?」と思いました。しかし、山本さんのよわい言葉で寄り添うというお話を聞いたときに、私がシャープのツイッターをフォローさせていただいていることは、そういったところに惹かれたからであったと気づきました。そして、世の中をよく観察し、寄り添っていくことの大切さを知りました。強い言葉にもメリットはあると思いますが、なにもそれだけではないんだと講演の後に思うようになりました。
5.講演を聞いて、疑問に思ってこと、不思議に思ったこと
①海外のフォロワーさんとの関係はありますか。
時々海外の方からのリプなどもありますが、対応しきれないというのが実情です。ただし、東南アジア各国やアメリカなど、シャープの公式アカウントがある国もあります。そのようなアカウントとはフォローし合うなど、少しずつ有機的な繋がりができています。
②アンチのコメントはブロックしますか。
しません。公式アカウントはアンチにも開かれた存在にあるように努力すべきです。
③弱い人に弱い言葉を伝えるという話で、なぜ弱い人にこだわるのですか。
正確に言うと、強い人でもSNSを「見る」時は、弱い人になりからです。人はSNSに「発信する」時は強い存在でも、繋がりのある人の発信を見る時は「ひとり」で「自分と比べる」行為だからです。つまり、SNSを覆う感情、インターネットの空気は、常に「孤独」をまとっているし、その空気に寄り添うために、弱い人と弱い言葉を選択するのです。
④最初はかたい文章だったのになぜそんなゆるいツイートをするようになっていったのか、何が理由でそんなような形にしたのですか。
試行錯誤の末です。またSNS(ツイッター)で発信する以上、企業アカウントであっても、そこにふさわしい態度や言葉が必要だと、痛感したからです。
⑤地味で地道な未来のお客さんを育てる行為。という山本さんの考えで、これは継続していくことが大事だと思います。しかし中の人の後継者はいるのですか。またもし後継者がツイートするとつぶやき方や内容が変わってくると思うので、どのようにしていくべきかと考えていますか。
おっしゃるとおり、継続したコミュニケーションの先に、未来のお客さんが存在します。後継者という問題は、いまだ明確な答えはありません(後継者いないし)ただ、中の人が変わっても、その人なりの個がお客さんと向き合う、という行為には変わりがないので、新しい人がまたこつこつ継続するのみかと思います。
6.その他、書き切れなかった感想(総合的な評価、印象等)
・2つの顔を持つ人はこれまでの講師の中では初めてで、大変レアな機会になったと思う。これから、ツイートを見る時には、漫画のシャープさんの姿じゃなくて「髪が長い関西弁のおじさん(誉め言葉)」という、山本さんそのままの姿として映りそうだ。
この先コンピュータがますます発達してどうなるかわからないような時代になるが、こういう「人間臭さも見えるコンテンツ」が生き残ればいいなと思った。
・いつも意識せずに見させていただいているSHARPさんのつぶやきには、たくさんの理由があることを知れたのが面白かったです。特に講演中の質疑応答で「お腹空いたってつぶやきは自分がそう思っているんじゃなくて、皆がそう思っているからつぶやいている」と言われた時はとても驚かされました。だからこそ、たくさんの人の共感やリプライを得ているのだなと納得しました。
・私が一番興味を引かれたのは、パワポの使い方でした。あのスマートかつシンプルで、だけど伝えたいことはダイレクトに伝わってくる。そんなパワポは初めてで、ぜひ自分も山本さんのようなパワポを作ってみたいと思いました。また、このパワポを通して、山本さんはかなり頭が切れる天才肌の人だと感じました。