大学では教えてくれない「社会で不可欠な5つのスキル」と習得する方法

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Inc.:(米国では)卒業シーズンが過ぎました。つまり、ほとんどのパーティ、スピーチ、必死の就活が終わりを告げたことを意味します。卒業生はこれから、若きプロフェッショナルとして社会を生き抜く術を学んでいかなければなりません。

今後のことを考えると、ワクワクと同時に恐怖や困惑を感じている自分に気づくと思います。その理由は、大学で期末レポートの書き方や問題集の解き方を教えてくれても、人生や仕事において不可欠なスキルは、何ひとつ教えてくれないから。

でも、それは誰しも同じなので安心してください(たまに根拠もなく自信過剰な人はいますが)。それに、この記事を読んでいる人に朗報です。ストレスや恥を最小限に抑えつつ、それらのスキルを簡単に習得できる方法があるのです。以下に、専門家が提唱する、集中すべきスキルをご紹介しましょう。

1. 統計的リテラシー

世の中には、大げさな数値を使って主張を展開する人がたくさんいます。実際、統計を使って他者を説得するのがうまい人は、世間から求められることが多いようです。でも、残念ながら、それらの数値の多くはでっちあげ。それなのに、大学で専門科目を専攻した人でもないかぎり、本当に説得力のある主張と恣意的に操作された主張の違いを判断する手段は持ち合わせていないでしょう。

「Wired」では、このように警告しています。

世界中の人々の統計的リテラシーは、非常にさまざま。遭う確率の非常に低いこと(テロ攻撃)を恐れながら確率の高いこと(運転中の携帯操作)を軽視したり、宝くじを買ったり、本能的直感を信じて失敗したり。

その影響は、食料品店、職場、投票所などで現れます(そしてもちろんベッドでも。リスク回避型の人は恋愛で成功しにくいようです)。

数字で武装した詐欺師から自分の身を守るには、まずは関連の本を読んでみては。上記Wiredの記事では、Darrell Huff著『How to Lie with Statistis』、Steven Skiena著『Calculated Bets』、Nassim Nicholas Taleb著『Fooled by Randomness: The Hidden Role of Chance in Life and in the Markets』を勧めています。

2. アイデアを(倫理的に問題ない方法で)盗む

Wiredの記事では、大学で教わらない大切なスキルの1つして、アイデアの盗み方を挙げています。

クリエイティブな行為とは、無から何かを創り出すことではありません。それよりも、すでに存在する文化的産物から新しいものを組み立てることなのです。

Wiredでは、これを「リミックス文化」と呼んでいます。

スティーブ・ジョブズは、パブロ・ピカソの名言を好んでいました。

優れた芸術家は真似をし、偉大な芸術家は盗む。

残念なことに、過去の偉大なる創造物からインスピレーションや盗める部分を見つけるスキルは、本を読んだぐらいでは習得できません。でも、Wiredでは、リミックスの筋肉を鍛えるエクササイズを紹介しています。また、多くの天才芸術家が、このことに関する知恵を残しています。

3. リアルワールドでの人脈作り

大学は、新しい人に出会う理想的な環境です。授業や試験勉強、パーティなどで、同じメンバーと何度も繰り返し会うことになるからです。でも、リアルワールドでは、おもしろい人に出会って関係を維持するには、別のスキルが必要になります。

Matt Okeefe氏はこう言います。

大学では教えてくれませんが、卒業してしまうと、友達とキャンパス周辺で集まることはなくなります。それに、職場で新たに出会う同僚は、同じ年齢層とは限りません。少なくとも最初のうちは、学生時代よりも孤独な日々が待ち受けているでしょう。

この分野は練習することでパーフェクトを目指せます。でも、人脈作りに関する記事はあまりにも多く、どれを読めばいいか迷ってしまいます。もし近道をお望みなら、Business Insiderがすすめるオンラインコース「Verbal Aikido for Ultimate Networking Success」(英語)を試してみては。影響力、説得術、ポジティブコミュニケーションの基礎を学べるそうです。

4. やりがいのある仕事を見つける方法

大学卒業にあたり、誰もが曖昧ながらも何かしらのキャリアイメージを持っていることでしょう。でも、一部の幸運な人を除いて、社会の厳しさと日々の現実でそんな考えは粉砕されてしまいます。そんなときはまず、20代後半は人生で一番厳しいときであるという「クオーターライフ・クライシス」は、いたって普通のことであることを受け入れましょう。

次に、立ち止まって自分のやりたいことを考えてみましょう。自分に質問をしたり、気になることを実験的に始めてみたりするのです。イライラしながらソファに座っていても、夢の仕事は見つかりません。こちらの「TEDEd」の動画も参考になります。

5. 脳の癖を知る

大学では、ポストコロニアル文学やマクロ経済学など、重い話題を常に考えていたかもしれません。でも、哲学や神経科学を専攻していない限り、それらの話題に脳がどう取り組んでいるかについては、あまり考えなかったのではないでしょうか。実は、学びと知性は、何をどう考えるかにかかっていると言っても過言ではありません。それなのに、学校で学ぶ心の習慣は、理想から大きくかけ離れています。

自分の意思決定に悪影響を及ぼす認知バイアス、感情が思考に与える影響、そのような心理に他者がつけ込む方法、科学的に証明された効果的な学習方法などを知ることで、自分の思考力と効率を劇的に改善できるはずです。

Barry Schwartz著『The Paradox of Choice』、Robert Cialdini著『Influence』、Daniel Kahneman著『Thinking, Fast and Slow』などがオススメです。

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