1K~2Kのレートを想定して書いてあります
Ember Spiritについて
独特のスキルと、アイテムの組み合わせによって集団戦において継続的にAoE物理ダメージをばら撒くMid Heroです。
序盤はスキルによるマジックダメージが、後半は揃ったアイテムと2番スキルによる物理ダメージが、集団戦での主なダメージソースとなります。
しかし、火力の大部分をスキルに依存しているため、サイレンスなどのDisableにとても弱いです。また、特にパッシブスキルも持っていないため、相手のHard Carryと通常攻撃で殴り合うことはほとんど不可能です。
2016年7月現在、2k以下のレートでの勝率は約40%と低いですが、扱い方さえ身に着けてしまえば、かなり勝てるようになると思います。
Pickしたい時
- 相手にいっぱい増える系のHeroがいる時
など
いっぱい増える系筆頭のはどうなの?と思うかもしれませんが、
Phantom LancerはIllusionを倒しても次から次へとCD無しでで新しいIllusionが湧いてくる上に、
PLの2番スキルでEmberの2番スキルの発動を見てから容易に回避出来てしまうので、
そこまで相性が良いわけではありません。
- Midの対面に打たれ弱いHeroが来る時
など
- 味方のHeroが単体向けのスキルしか持っておらず、集団戦において火力が足りなくなりそうなとき
Pickしてはいけないとき
- 相手チームに長時間のDisableスキル持ちが多いとき(特にSilence)
特に最後の2人、DisruptorとRikiは長時間の範囲サイレンススキルを持っているため、コイツらを相手にEmberをPickするのは自殺行為と言えます。
- 味方に相手の攻撃を引き受けてくれるHeroが居ない時。Ember Spiritは集団戦において前線に立ち続けて相手のCarryの攻撃を引き受けられるほどタフなHeroではないので、どうしても代わりに相手のCarryと殴り合ってくれるHeroが必要です。
Ember Spiritのスキル
個別のスキルの基本的な性能はWikiなど見てください。
Searing Chains
- 拘束する対象はEmberの周囲400以内のユニットからランダムに選ばれる。確実に相手Heroに当てたい時はなるべく範囲内に他のユニットが居ない時に使用する。
- チャネリングを止めることが出来る。もちろんTPの詠唱も阻止できる。
- 拘束されているユニットは移動出来なくなるが攻撃は出来る。
- 視界が取れていない敵には当たらない。
Sleight Of Fist
- このスキルの使用中、Emberは攻撃しているユニットのそばに移動していることになっているので、このスキルの発動中に敵の近くにあるアイテムを拾ったりすることが出来る。
- このスキルの使用中に
を使用することも出来る。この事を用いて本来の射程外から
を当てていくのはこのHeroを使う上で必須のテクニック。
- このスキルにDisjoint性能はない。すなわちこのスキルの使用前に発射されたスキル、通常攻撃はこのスキルの効果終了後に着弾する。
- 視界外の敵にも当たる。
Flame Guard
- レベル毎に決まった一定値のマジックダメージを吸収すると効果は失われる。

Fire RemnantとActivate Fire Remnant
- このスキルにDisjoint性能は無いので、このスキルを使って移動する前に発射された飛翔体はこのスキルによる移動後に命中する。ただし、このスキルによる移動中は無敵状態なので、このスキルによる移動中に敵のスキルや通常攻撃が命中しても、無かったことになる。
- 意外とマナコストが150と高いので序盤はマナ管理に注意すること。
- キャスト時にクリックした地点から一番近いところにあるRemnantへ移動する。
- 発射したRemnantはEmberの移動速度の2.5倍の速さで移動するため、スロウ状態にされてから使用しても逃げるためにはあまり意味がない。
- この2つのスキルはクイックキャストを有効にしておくことをお勧めします。やはり通常のキャストとクイックキャストとではスキルの出の速さが違います。急いで離脱したい時などはその速さの差が生死を分けることもあります。
スキルビルド
少し主流から外れるビルドになりますが、
1→3→3→1→2→Ult→3→3→1→1→2→2→2→Ult→Stats→Ult→…
でいいと思います。
多くのプレイヤーはLevel5で3番のスキルを取り、1番と3番を上げ終わるまで2番を
取らないビルドを採用しているようですが、ここではLevel5で2番を1だけ取ります。
これは、2番→1番のスキルコンボを起点にキルを積極的に狙っていくためです。
ですから、もしMidで対面に押されていて、キルを取ることが難しそうであれば
Level5で3番のスキルを取ったほうが良いです。
3番スキルを優先的に伸ばす理由は、Level6以降の他HeroのUlt取得による
マジックダメージの増加に対応するためです。
アイテムについて
Midに行くことになるので、サポートに図々しくTangoを要求してみましょう。
もしTangoを2つ貰えたなら、初期アイテムは
もしTangoを貰えない世界線に居るなら、を最初に買っておきましょう。
ここで1つ問題なのは、の2つを買うとちょうど初期Gold625を
使い果たしてしまうということです。
つまり、Pickが遅れて初期Goldが少しでも減っていると、このスターティングアイテムを持ってMidに行くことは出来ません。注意しましょう。
ここからは、→
→
→
→
の順番に買っていきます。
と
は、どちらから買ってもいいです。対面がどれくらいの頻度で
スキルを使うか様子を見て決めてください。
また、を買うまでは、Level6になったころから常に
を携帯しておきましょう。
相手に透明化するHeroがいるなら、も持っておきましょう。このレート帯では味方が看破アイテムを持っていることを期待できません。
が買えたら、次に目指すは
です。
を買うことによって、
2番スキルの威力の底上げになりますし、Farm速度も加速します。
これからは、次に挙げるアイテムの中からいくつかを選んで積んでいきます。
- 攻撃系アイテム
ダメージ増加とクリティカルがおいしい。
相手にEvasion、Blind持ちがいる、あるいは
を買いそうなCarryがいる時。
絶対に死なない自信がある時、又は一発逆転を狙うしか無い時。
- 守備的アイテム
サイレンスやスロウ、その他Debuffの解除用に。発動時に敵のスキルを回避したりもできる。
逃げにも攻めにも使える万能アイテム。
どうしても弾きたいスキルがある時。
立ち回りについて
序盤(試合開始~Boots of Travel購入まで)
レーンはMidに行きます。一番最初のルーンは、をうまく使えば相手の妨害を無効化しつつ取れるはずです。
Midの対面HeroがRanged Heroの場合は、相手に通常攻撃でハラスされないように気を付けながらLast HitとDenyをしていきましょう。
Ranged CreepはMelee Creepと比べて多くの経験値を相手に与えてしまうのでRange CreepのLHは必ず取り、逆にこちらのRanged Creepは確実にDenyしていきたいです。
自分が相手Heroを攻撃しようと相手Heroを右クリックすると、自分の近くの敵Creepの攻撃対象が自分に切り替わり、自分の方に向かってしばらくの間移動してきます。
これを利用して、相手Creepを自分の方に誘導すると、LHが取りやすくなります。味方のRanged Creepがいる時は、相手Creepを味方Ranged Creepまで引き寄せてくると、相手Creepの攻撃対象が味方Ranged Creepに移るため、良い感じに相手Creepを後方に誘導できます。
このテクニックに関しては、Dota2日本語wikiに詳しいです。
対面がMelee Heroの場合も、前述のテクニックを利用してCreepの位置を調節し、常に自分に有利な位置でLHとDenyに専念しましょう。
普通にLHが取れていれば、大体2分頃にを買えるでしょう。
どうしてもレーンが厳しく、すら買えなさそうなのであれば、
か
を買い足して耐えましょう。
を買えばだいぶマナに余裕が出来るはずですので、スキルを用いて相手にハラスを仕掛けていくことも出来ます。
を起動して近づくだけでハラスになりますが、レーンが上がってしまうので注意しましょう。
Ultを習得すれば、発動→
のコンボで拘束→通常攻撃→
で追撃、
の流れでKillを狙えます。
対面Heroが低いHPでレーンに立つなど甘えたプレイを見せたら積極的に仕掛けていきましょう。
この時注意するべき事は、この一連のコンボに必要なマナがかなり多いという事です。
Level6時点で400マナ程必要です。自分のマナに気を付けていないと、仕掛けたはいいものののマナが足りずに相手を逃がしてしまう、といった事もあり得ます。
が買えるまではおとなしくMidでFarmに専念していましょう。
取得したルーン次第では他のレーンに出向いてGankを仕掛けてもいいかもしれませんが、Gankが空振りに終わった場合、Midに居なかった時間の分だけ対面とFarmの差がつくという事は気にしておきましょう。
中盤(Boots of Travel購入~Battle Fury購入まで)
と
による機動力を活かし、Farmと集団戦の両方に積極的に参加しましょう。Midに行ったからにはFarmだけでなく、集団戦にもしっかりと参加してチームを牽引していきましょう。
目安としては、20~25分程でBFが買えると良いでしょう。遅くとも30分までに買えれば何とかなるかもしれません。
中盤以降(BF購入以降)
BFが手に入ると、Farmが加速すると同時にと
を利用したRatが可能になります。今まで通りFarmと集団戦を両立していきましょう。
これから購入していくアイテムですが、自分のチームが優勢で味方のCarryが集団戦に
おいて味方のCarryが相手からのダメージを引き受けることが出来そうなら、などの攻撃的アイテムを多めに積むと良いでしょう。
逆に、自分のチームが劣勢ならばと
を利用したRatで時間を稼ぎ、味方のCarryがFarm出来るスペースと時間を作り出しましょう。この時Emberにとって重要なのはDPSよりも生存力なので、
といった防御系アイテムを優先して買うと良いでしょう。
最後に
ここまで長々と書いてきましたが、Emberは→
のコンボなどかなりアクション要素が多く動かしていてとても楽しいHeroなので、ぜひ皆さん挑戦してみてください。