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 タカタ製エアバッグの不具合をめぐり、ホンダは10日、米フロリダ州で車両の修理中にエアバッグが破裂したことによる死亡事故が起きていたと発表した。米国でのタカタ製エアバッグが原因とみられる死者は、これで12人目となる。

 事故があったのは2001年型の「アコード」。2016年6月、男性がハンマーを使って車内を修理していたところ、何らかの衝撃でエアバッグが破裂。男性は大けがを負い、翌日亡くなった。同車はリコール対象で、男性とは別の名義上の所有者に12回にわたり通知したが、改修されないままだったという。

 車検制度が整っていない米国では、リコール対象車の4割が未改修で、今後もエアバッグの異常破裂による事故が続くおそれがある。リコール費用などが膨らんだタカタは6月、民事再生法の適用を申請して経営破綻(はたん)した。(ニューヨーク=江渕崇)