モンゴル大統領選 野党候補が当選 政府への不満背景か

モンゴル大統領選 野党候補が当選 政府への不満背景か
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7日、決選投票が行われたモンゴルの大統領選挙で、愛国的なスローガンを掲げた野党・民主党のバトトルガ氏が当選し、景気の低迷を背景に政府への不満を強める有権者の幅広い支持を集めた結果と受け止められています。
モンゴルの大統領選挙は、先月の1回目の投票で、3人の候補者のいずれも得票が過半数に届かなかったことから、上位2人の間で7日に決選投票が行われました。

選挙管理委員会が9日、発表した開票結果によりますと、野党・民主党のバトトルガ氏が50.6%の票を獲得したのに対し、与党・人民党のエンフボルド氏は41.2%にとどまり、バトトルガ氏が当選しました。

バトトルガ氏は、格闘技、サンボの世界王者だった議会の元議員で、選挙戦では「モンゴルは勝つ」というスローガンを掲げていました。

モンゴルは資源価格の下落の影響で景気が低迷しており、資源開発への政府の関与の強化や輸出の促進による経済成長の実現など、バトトルガ氏の主張が多くの有権者に受け入れられたほか、愛国的なスローガンも若者層を引き付けたと受け止められています。

モンゴルの大統領が持つ権限は限定的で、去年の議会選挙で8割以上の議席を獲得した与党・人民党が引き続き政権を担いますが、今回の選挙は政府に対する有権者の不満の高まりを示すものとなりました。