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 米国に逃げた中国人政商がネット上で告発している共産党最高指導部メンバーらの「腐敗疑惑」について、中国国営新華社通信は9日夜、「航空関係者から違法に情報を入手し、大幅にねじ曲げた」と反論する記事を配信した。中国紙も10日、一斉に転載した。

 国営メディアが今回の疑惑について正面から反論したのは初めて。中国政府はこれまで告発内容を一般の人が見られないようネットを規制してきた。だが、政商が告発をやめず、国内でも多くの人が国外のサイトにつないで情報を見ている状態のため、反論に踏みきったとみられる。

 告発しているのは、米在住の郭文貴氏。習近平(シーチンピン)指導部で反腐敗運動を指揮する王岐山(ワンチーシャン)・中央規律検査委書記の親族が、海南島を拠点とする海南航空の飛行機を私物化しているなどと主張。習氏が王氏の親族について調べるよう指示したことも示唆した。新華社は告発対象が王氏らとは伝えていないが、北京紙・新京報は「某高級官員が別の某高級官員の親戚を調べるよう指示した」と実名を出さずに告発内容を報じた。

 新華社の報道によれば、郭氏は…

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