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プロローグ:回復術士はノルン姫を教育する
気持ちのいい朝だ。
目を覚まして体を起こしカーテンを開ける。
窓の外を見ると、まだ街は大騒ぎだ。
昨日、ジオラル王国軍を追い払ったことで始まった祝勝会が今もなお続いている。
見ていて微笑ましい光景だ。
俺の体には、白い狼耳と狼尻尾をもつ、十二、三歳ぐらいの美少女がもたれかかっていた。
「ケアルガ様、今朝は薄かった……」
「セツナ、悪いな。昨日、がんばりすぎちゃった。その分、今日の昼は可愛がってやるから許してくれ」
そう言って抱き寄せてキスをすると、セツナは目をとろんとさせる。
ノルン姫を手に入れた俺は、姉妹丼に夢中になりすぎて、すべて吐き出してしまった。
美少女姉妹を二段重ねにして襲うという嗜好はなかなか良かった。
「ん。楽しみにしてる」
「任せておけ」
朝食は肉をたっぷり食おう。
フレイアとノルンも気持ちいいが、やっぱり一番相性がいいのはセツナだと思う。
快楽を求めるだけでなく、セツナのレベル上限もあげてやりたい。
今、セツナのレベル上限は三十近くまで上がっていた。
亜人種は素質値が優れている分、レベル上限が低いという特徴があるが、セツナは亜人種の中でも著しくレベル上限が低かった。
現時点のレベル上限が三十というのは、亜人としては標準より少し上。人間と比較すれば並みといったところだ。
もともと並外れた素質値と天性の勘があるので、よほどの規格外と当たらない限り負けはしなくなっている。
「ケアルガ、昨日連れてきた女の子はだれ?」
セツナとの情事が終わってからようやく布団から顔をだしたイヴが問いかけてくる。
黒い翼をもった黒髪の美少女だ。年齢はセツナと同じぐらい。
彼女は魔王候補であり、俺の雇い主だ。
「ああ、あの子は……」
ノルンは微妙に顔を変えている。
ノルン姫は有名人だ。そのままだと連れ歩けないので、もとの面影は残しつつも、さらに俺好みに可愛くしてやっていたのだ。
そのおかげで、魔族を殺せと演説をしていた少女だとイヴは気にしていない。
「生き別れの妹なんだ」
「冗談だよね?」
「本当だ。まさか、再会できるとは思っていなかったよ。昨日偶然見つけて拾ってきた」
ちょうど、妹が欲しかったので設定を語ってみる。
一度、お兄ちゃんと呼ばれてみたかったのだ。
そういうプレイも燃えそうだ。
疑わし気な目でイヴは俺を見ているが、一応は信じてくれたようだ。
いや、諦めただけか。
ちなみにセツナのほうはそういうものだとあっさりと認めた。セツナにとって俺がすべてなので、俺がそういえばそうなるのだ。
その噂になっている本人が眠っているベッドが揺れる。
ノルン姫は今、フレイアと一緒のベッドで眠っている。気絶した二人を同じベッドに昨日寝かしてやった。姉妹仲良く一緒にいられるようにするなんて、俺はなんと優しいのだろう?
ノルン姫が目を覚まして、体を起こした。
桜色のさらさらの髪に、まだまだ未発達だが将来性を感じさせる白磁の様な白い肌の美少女。
「ここはどこですか?」
彼女は俺の所有物になってもらうために、記憶をまっさらにしている。
一般常識やある程度の知識はあるとはいえ、もう自分の名前も、ジオラル王国の姫であることは思い出せはしない。
さてと、俺好みに内面を仕上げていくとするか。
「よく目を覚ましてくれた! 良かった! 本当に良かった!」
そうして抱き着く。
「きゃっ、あなたはいったい」
「覚えていないのか、俺はお前の兄のケアルガだ」
「あなたが私のお兄様?」
「そうだ。ずっと前に生き別れて、たまたま街で倒れているところを見つけたんだ。良かった。目を覚ましてくれて。おおう、愛しい妹よ!」
自分で言っていて、雑だと思う。
まあ、どうせあとで薬と洗脳技術をフル活用するのだ。
適当でいい。
「ごめんなさい。全然、思い出せなくて」
「いいんだ。こうしてまた会えただけでも……向こうでゆっくりとお茶での飲みながら話そう」
そうして肩を抱く。
ノルンの肩がびくっと震えた。どうやら俺が怖いらしい。愛しいお兄様にそんな態度をとるなんて、これは教育が必要だ。
「むにゃむにゃ、あっ、おはようございますケアルガ様」
「おはよう、フレイア」
そして、フレイアも起き出した。
十代半ばの美少女、桃色の髪とエロい体つきをしている元王女だ。
「ちょっと、頭が痛いです」
「無理はしないでいい、もう少し眠っていてもいいから。いろいろと終わったし、今日はゆっくりしても大丈夫だ」
フレイアの頭痛の原因は、昨日フレイアを犬フレアにするために作った薬だ。
記憶を混濁させる効果があるため、あえて【回復】はしなかった。昨日のことをきっちり覚えていれば、フレイアの俺に対する忠誠心が下がりかねない。
薬によって発情し、我を忘れて犬フレアとなったフレイアは、妹をたっぷりと蹂躙してくれたのだ。
ずいぶん激しく舐めるのを見て、腹がよじれるほど笑わせてもらった。
「では、お言葉に甘えてもう少し眠らせていただきます」
「そうするといい。じゃあ、俺たちは兄妹水入らずでたっぷり話そうか」
「はい、私も自分のことを思い出したいです」
ぎゅっと、シーツを掴んでノルン姫はそう言った。
俺は微笑んで、彼女を別の部屋に案内し、紅茶を淹れる。
特製の紅茶だ。危ないハーブをたっぷり使って、とっておきのポーションを温めて、ハーブの成分を抽出する。
さらには、意識を混濁させるお香の準備をしてと。
他には、催眠術の道具も用意してと忙しい、忙しい。
◇
そして二時間。
たっぷりと有意義な話し合いをした。うん、いい感じに洗脳できた。こういうときに錬金術士だといろいろと便利だ。
ノルン姫はエレンという名前、さらには俺のことを兄だと”思い出してくれた”。
ついつい、調子に乗って実の兄に恋愛感情を持ち、そういう関係になっていると吹き込んだ。
その結果が……。
「お兄様、気持ちいいですか?」
「ああ、気持ちいいよ。エレンはいい子だね」
「そんな、お兄様に褒められるときゅんってなっちゃいます。エレンはがんばります」
そう言って、うつろな目で一生懸命奉仕してくれている。
これがあのノルン姫だと思うとたまらない。
己の中の征服欲が満たされる。
ああ、駄目だ。
セツナを昼にたっぷり可愛がってやると約束したのに我慢できそうにない。
いや、そうだ。
いいことを考えた。
まずは、この場では最後まではせずに我慢して、昼になればセツナと一緒に可愛がってやろう。
これは俺のためだけじゃない。ノルン姫のための教育なのだ!
いかに、俺のおかげで純真な心を取り戻したとはいえ、こいつの中身は魔族も亜人もまとめて殺そうとしたクズの心が残っている。
真の平等を教えるために、亜人であるセツナと一緒に可愛がってやる。
亜人と一緒に、あえいで乱れれば、亜人も人間もなんの違いもない仲間だと気付いてくれるだろう。
女なんてベッドの上ではみんな一緒だ。俺のアレで仲良くなってもらおう。
ああ怖い、自分の聖人っぷりが怖い、俺の天職はきっと牧師だ。本気で転職を考えてしまいそうだ。
そして、これにはもう一つの狙いがある。
毎回、俺たちの情事を除いては自慰に耽っているイヴ。
新入りにまで先を越されたらますます、我慢できなくなるだろう。はやくイヴも味わいたいな。そろそろ我慢できずに襲ってしまいそうだ。
それは、正義感が強く真摯な俺としてはなるべく避けたい。
そんなことを考えながらノルン姫、あらためエレンを抱き寄せてキスをした。
「兄さまぁ。好きです」
「俺もだよ。エレン」
憎いはずの男にキスをされて恍惚の笑みを浮かべてる。
それでいい。親友であるカルマンを殺し、俺の故郷を焼いてアンナさんを殺したおまえは、こうやって一生俺に利用されていればいいのだ。
昏い笑みを心の中で浮かべながら、たっぷりとノルンを弄び、その後はセツナを呼び寄せ、仲良く可愛がってやった。
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