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回復術士のやり直し~即死魔法とスキルコピーの超越ヒール~ 作者:月夜 涙(るい)

第三章:回復術士は黒の世界で宝石を見つける

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第五話:回復術士は魔王で遊んでみる

 未来の魔王に考える時間を与えて、一晩をスラム街の廃屋で過ごした。
 半ば手中にしたようなものだ。 

 だが、いろいろと気になることがあった。
 彼女は、現魔王に狙われている。それはいい。
 俺が気になるのは、この少女が到底一人で追っ手を躱し続けられるとは思えないにも関わらず、現実として一度目の世界では無事魔王になっていたこと。

 少女、イブ・リースは強い。それもとてつもなくだ。
 だが、生物として強いだけだ。感知能力は素人同然、魔術は半人前、武術も身に着けていない。
 高レベルではあるが剣聖クレハと違い壮絶な死闘の果てにたどりついたわけではない。
 魔族は人間と違い、生まれついてある程度のレベルを持つ。
 彼女はたまたま生まれたときから強かっただけだ。

 先代魔王の血統というだけあり、最低限の教養はあるが蝶よ花よと育てられたお嬢様であり生活力もなく隙だらけ、俺から見れば殺したい放題。
 結論を言うと、プロに狙われて生き残れるわけがない。

 一度目の世界で生き残れたであれば、彼女を助ける存在が現れたはず。
 それも現魔王に狙われているにもかかわらず、継承までの間、彼女を生かし続けるような超一流の守護者だ。
 つまるところ、その超一流の守護者とやらが俺の敵に回らないかを心配している。
 その存在は彼女自身も存在を知らないはず。知っていれば、昨日のような反応をしていない。

「ケアルガ様、考え事?」

 熱っぽく、少し不安の交じる声をセツナが発する。
 今は早朝だ。
 朝の日課をしていた。

「悪いな、日課の最中に他の女のことを考えるのは少し無粋だった。今はセツナのことだけを考えよう」

 日課の最中ぐらい、セツナを見てやろう。
 さすがに失礼だろう。
 セツナのことだけを考えて精一杯かわいがってやるとセツナは喜んでくれた。

「ケアルガ様、すごく嬉しい。もっとぎゅっとして」
「ああ、ぎゅっとしてやる」

 セツナが強く抱き付いてくる。
 しばらくして日課が終わった。これでセツナはまた一つ強くなる。

 セツナはその場で崩れ落ち息を荒くする。
 そして、俺のほうをとろけた目で見てくる。
 彼女と唇を合わせる。
 甘えるように舌を絡ませてくる。
 相変わらず、可愛い奴だ。

「なっ、なっ、なっ、君たちは朝っぱらから何をやっているんだよ!」
「ただの日課だ。騒ぐな」

 フレイアは幸せそうにまだ眠っているが、魔王(仮)の少女、イヴは起きていた。
 そして、真っ赤な顔を手で隠しつつ……指の隙間からしっかりと俺とセツナの朝の日課を見ていた。

「騒ぐよ! なんで、私の前でそんな」
「日課だといっただろう。掃除が終わったのはこの部屋だけだ。なら、おまえが見ていてもここでするしかないし」

 この廃屋を昨晩、掃除とがれきやごみの撤去をして、なんとか住めるようにしたが、一部屋が限界だった。
 というより、一部屋以上を居住可能にする必要性を感じていない。

 俺たちは追っ手に追われている。
 気配遮断と侵入者察知、簡単な防御結界を施しているが、その強度と魔術消費は面積が広がるほど指数関数的に増大する。
 プライベートのためだけに、何部屋にも結界を広げて結界の強度を下げ、俺が消耗するわけにはいかない。
 なにより、見られると俺もセツナも燃えるタイプだ。

「わっ、わけがわからないよ。わたしにもそういうことする気」

 イヴはそう行って、両手で体を抱きしめて後退る。

「そんなわけがないだろう。俺は無理やりそういうことをするのは好まない。それに女には不自由していないしな」

 セツナを抱き寄せる。
 彼女はうれしそうに体重を預ける。
 ついでに、寝ているフレイアの尻をもむ。彼女は幸せそうに寝息を立てていた。

「おまえが欲求不満なら犯してやってもいい。今から犯そうか?」
「余計なお世話だよ!」

 ふむ、しっかり濡らしていたから興味があるかと思ったのだが。
 あんまり突いて機嫌を損ねるのもまずい。

「とりあえず、朝飯にするか。昨日は食事中に酒場を追い出されたせいで腹が減ってる。それまでに、自分がどうしたいか考えをまとめておくといい。……セツナ、フレイアを叩き起こして今日の訓練を始めろ。俺はその間に朝食の支度を済ませておく」

 お腹が空いているのはイヴも一緒だろう。
 熊鍋を勢いよくかきこんでいたが、一口食べたところで襲撃を受けた。
 あれだけ美味しい熊鍋を一口しか食べれなかったなんて不憫な奴だ。
 昨晩、イヴのお腹の音はよくなっていた。夜食を提供してもよかったが、ある理由であえて無視をした。

「わかった。あまり遠くに行かないし、少しでも怪しい気配があったらすぐに引き返しつつ、合図を送る」
「そうしてくれ。よくわかっているな」

 セツナの頭を撫でてやる。
 そうすると、セツナは狼の尻尾をぶんぶんとふる。
 彼女は服を着て、比喩抜きでフレイアを叩き起こす。

「きゃう!? いたっ、いきなり何するんですかセツナちゃん」
「フレイアは今日も寝坊」
「はうっ!? またやっちゃいました。今日こそ、朝の日課に混ぜてもらうつもりだったのに」
「心配しなくていい、朝の日課に混ざれなくて温存した体力。残さず全部吐き出させるから」
「ひいい、鬼、鬼教官、ケアルガ様、助けて、いやあああああ」

 セツナがフレイアの首根っこをつかんで外に引っ張っていく。
 なんだかんだ言って、あの二人は仲がいい。
 フレイアに自覚はないが、一日ごとにしっかりと強くなっている。セツナはいい教師だ。

 ◇

「君は結局、いい人なの、悪い人なの?」

 俺が淹れたお茶を飲みながら、イヴは話しかけてくる。
 すでに翼を隠すローブは脱いでいる。
 美しい黒い翼をあらわにしていた。その翼からは強い魔力と、無数の魂を感じる。
 おそらく、本体とは別に翼の羽一枚一枚に絶大な魔力を貯め込む機能がある。
 少し羨ましい、一枚二枚もいで、俺の装備に加工できないか実験したいぐらいだ。

「俺はいい人だよ。自慢じゃないが、俺ほどいい人はこの世界にはいない」

 穏やかで、紳士的、正義感に満ちたケアルガ様とは俺のことだ。
 こんな俺だからこそ、セツナはなついている。
 洗脳をかましたフレイアも、きっかけはあれだが、なんだかんだ言って彼女は彼女で、洗脳後より絆が深まっていた。間違いなく俺の人徳によるものだ。
 剣聖なんて、正攻法でくどいて俺に夢中だし、こんな俺がいい人でないはずがない。

「そういうことを自信満々にいう人にろくな人はいないと思うよ」
「自分を自信満々に悪い人という人は、間違いなくもっとクズだぞ。言葉には力がある。いい人と言い続ければ、いい人になるし、悪い人と言えば、当然そうなるし、そう行動する」

 それは一つの真理だ。
 だから、俺は俺をいい人といい続けよう。
 嘘をついているわけではない。彼女は俺の所有物おもちゃになる予定だ。
 大事な所有物おもちゃたちにとって、間違いなくいい人だ。
 復讐対象にとっては悪魔になるがな。

「君ってわりと理屈屋?」
「そういうきらいはあるな。まあ、それを置いといて自己紹介をしようか。まだ、おまえに名前を聞いていない。俺のほうはすでに名乗っていたが、改めて名乗ろう。俺は【癒】の勇者ケアルガだ」
「……黒翼族のイヴ・リース。先代魔王の孫にして、魔王候補の一人だよ」
「イヴ、可愛い名前でよく似合っている」

 ローブを脱いだ彼女は、間違いなく美少女だ。
 十五、六歳ぐらいで、漆黒の髪が白い肌によく似合っている。紅い瞳も魅力的。顔立ちも人形のように整っていた。

「それはどうも」

 イヴはこちらのことを警戒していた。
 朝の日課を目の前でやったことも警戒の理由だろう。

 まあいい、彼女がどういう選択をしても俺は構わない。
 魔王になるまでに死なれたら困るが、洗脳でぶっ壊して操り人形にして言うことを聞かせても意味はない。
 俺がほしいのは、未来の成長したイヴだ。あの美しく気高い魔王であって、フレイアのような従順で便利なオナホールではない。

 そんなことを考えながらも、朝食の準備を進める。
 パンばっかりだと飽きるので今日は麺だ。
 小麦を水で緩めに溶く。

 それをスープに流すと、ふわふわむにゅむにゅした白い塊になる。極東料理のワンタンというものに近い形状と食感だ。
 よくスープの味がしみ込んで美味しくなるのだ。
 スープのほうには、先日の狩りで得ていた犬の魔物のジャーキーをたっぷり入れてある。
 貴重な素早さの素質値があがる適合因子入りだ。
 本来、素質値をあげる食べ物はパーティ以外に食べさせたくはないが、彼女は特別。

「料理、上手なんだね」
「旅をしているのに、自炊ができないのは致命的だぞ。それもイヴの欠点だな。美味しくて栄養がある料理は旅の最大の娯楽だな。……いや、セックスが最大の娯楽だから、二番目だ」
「だから、君はなんでそうデリカシーがないんだよ!?」

 正解はイヴのようなタイプの少女には、あけすけな態度をとってわざと怒らせるぐらいが警戒を解かせるのにちょうどいいから。
 これは口には出さないけど、無数の人間の記憶があるのでタイプごとに打ち解けやすいパターンは理解している。

「イヴが俺たちと一緒に来ることを選べば、ともに旅をするんだ。変な隠し事をすると肩がこるだろう? イヴが結論を出す前だけ、うまく隠して後で文句を言われてもお互い不幸だ。俺は、全部包み隠さず見せると決めているんだ」
「……君って意外にものを考えているんだね」
「大事な仲間候補だからな。さて、そろそろセツナとフレイアが帰ってくることろだ。朝食にしよう」

 結界がセツナたちの侵入を感知した。
 さて、今日の朝食が口に合ってくれるといいんだが。

 ◇

「ケアルガ様、今日のスープすごく美味しい」
「はい、この麺、むにゅむにゅして面白い触感ですし、味がしみてたまりません」

 どうやら、スープは好評のようだ。
 ジャーキーにした肉を入れると良い出汁がでるし、出汁には例のトウモロコシ味噌を使っている。
 適当にぶちこんだ山菜もえぐみをトウモロコシ味噌が打ち消してくれて食べやすい。

 なにより、パンが続いていたので珍しい面もどきが嬉しいのだろう。
 セツナもフレイアもあっという間に平らげて、お代わりまでした。

 この小麦を緩く溶いたものを流す麺もどきは、少ない量でたっぷりと作れるので旅向きだ。
 イヴのほうを見る。
 目から涙がこぼれてた。

「泣くほど、まずかったのか?」

 イヴは慌てて目をこすって涙をふく。

「ううん、久しぶりに安心して、美味しいものを食べて、なんかすっごくあったかくなって、なんだろう。涙が止まらないよ」

 無理もない。
 護衛が死んで一週間、世間知らずのお嬢様にすぎないイヴは、周囲を常に怯えながら、満足に眠ることも食べることもできなかった。昨日は熊鍋を勢いよくかきこんでいたが、一口しか食べられなかったし、狙われているという疑心暗鬼から味わう余裕なんてなかっただろう。

 油断ならない相手とはいえ、一応命がけで自分を守った実績があり、現時点で害することがない俺に守られて安心して美味しい食事をゆっくりと味わい、緊張の糸が切れたようだ。
 実はこれも狙い通りだ。
 感情論も、俺への警戒も、それらすべてはたった一つの圧倒的な現実の前には砕けちる。

 それは、安全に美味しいものを食べられる魅力。
 餌付けというのは、飢えた獲物相手になら、原始的だがもっとも効果的な方法だ。この方法を否定するものは、本気で飢えたことがないものだけだ。
 胃袋を掴まれた獲物は、それを直接の理由にはしないが、生存本能が、もっともらしい理由を頭に無理やりひねり出させる。

 このスープを飲んだ時点で、もうイヴには俺たちと行動を共にしないという選択肢はない。今は、俺の目論見どおりそれらしい、一緒についてくる理由を考えているだろう。

「それはよかった。お代わりもあるからたっぷり食べればいいさ」
「ありがと……美味しい、本当に美味しい」

 ちゃんと味わって、食事を楽しんでいる。
 こんなものでよければ、これからいつでも食べさせてやろう。
 鍋が空っぽになったタイミングで、全員に干したクランベリーを配る。
 山で摘んで、乾燥させたものだ。

「セツナはこれが好き」
「ケアルガ様、いつも食事の後にこういうのを出しますね」
「健康のためだよ」

 果物でもなんでもいいから、酸っぱいものを食事のあとになるべく取らないといけない。それは俺が【回復ヒール】した冒険者の知識にあった。
 だから、こうして木の実類は見つければ、保存食に加工してなるべく持ち歩いていた。

「甘い、甘いのってすっごい久しぶり」

 こっちもイヴの心の琴線に触れたらしい。本当に美味しそうに干しクランベリーを食べる。
 女、子供はどの時代も甘いものが好きだ。
 一つ一つゆっくり味わって食べている。俺はイヴが食べ終わるのを待つ。
 さして、約束の時間が来た。

「イヴ、朝食のあとに俺についてくるか決める約束だったな。条件を整理しようか。俺が提案するのは、イヴが俺たちと共に行動すること。おまえを追っ手から守ってやる。俺たちは強い。おまえが魔王になるまで安全な旅ができることを約束する。おまえが望むなら、現魔王を殺してやってもいい。そうすれば、数少ない生き残りの黒翼族は助かるだろうさ」

 イヴは、俺の目をまっすぐに見つめる。

「すごく魅力的な提案、でもわたしが返せるものが少なすぎるよ」
「おまえが差し出せるものはいろいろとある。まずは純粋に戦力として優秀だ。技術はまだまだだが、生物として強い。仲間になる以上、無駄飯を食らうだけというのは許さない。その戦闘力、俺たちのために使わせてもらう」

 イヴは息を呑んだ。
 イヴは、もって生まれた力が大きすぎる。
 もし、この才能の塊の少女を本気で鍛え上げればどれほどの化け物になるか、俺も想像ができない。

「次だ。俺は魔王を殺したい。その理由はすでに教えたはずだ。おまえへの刺客を返り討ちにすれば、魔王の情報を引き出せて都合がいいし、イヴの強大な戦闘力は魔王殺しの重要なカードになりえる」

 そして、これは俺のポリシーに関する部分でもある。
 魔王の心臓である、【賢者の石】は喉から手がでるほどほしい。
 そのためには魔王を殺さないといけない。

 だが、自分への誓約として、自らを害さないもの相手を一方的に殺すことができない。
 それをしたとたん、俺は正義の味方から、俺を苦しめたゴミどもと同じところまで堕ちる。
 イヴが俺の所有物おもちゃになるのなら、現魔王は俺の所有物おもちゃを奪おうとするクズになってくれる。
 つまり、楽しい楽しい、復讐の対象者だ。
 俺は、俺から奪うものを何人たりとも許さない。嬉々としてぶち殺して心臓を抉って、【賢者の石】をゲットできる。現魔王を殺すためにもイヴを仲間に引き入れる必要があった。

「本当にそれだけなの? そんな理由だけでわたしを命がけで守ってくれるの?」
「それだけだ。強いて言うなら、以前も言ったが、俺は魔族と人間の戦いを終わらせたい。おまえが魔王になったら人間と交渉の舞台に立つ魔王になってくれ。魔族の利益のために戦う以外の選択肢を視野にいれてもらえればそれでいい」
「どうして、戦いを終わらせたいの?」
「面倒だからな。意味のない殺し合いなんて。殺し合いをしてもお互い得るものなんてなんにもないだろう?」

 そもそも、魔族との戦争はジオラル王国が他国の支援と援助を合法的に奪うために始まった、やつらのために人間と魔族が血を流し続けるなんて胸糞悪い。無意味な悲劇が次々と生まれていくのは、正義感が強い俺としては見過ごせないのもある。

「……私の体目当てとかじゃないよね」
「どれだけおまえは自意識過剰なんだ? 小娘の分際で、まさか自分に惚れたから、俺がおまえのために自分の命だけじゃなく、大事な女……セツナやフレイアまで危険に晒して守ってやるとでも思ったのか? 自分の体にはその価値があると? さすがは魔王候補。すさまじい自己評価だな。そこまでの自信は俺にもないぞ。本気で驚いた」

 イヴは顔を真っ赤にして震わせる。膝に置いた手までぷるぷる震えて涙目だ。
 やばい、ちょっぴり図星の部分があったから過剰に反応してしまった。
 これではやりすぎだ。へそを曲げられかねない。

「わかった。わたしは君についていく! ついていくからには役に立つよ。こう見えて、すっごく強いんだからね。ただ、ちょっと、不意打ちに弱いだけで、真正面からなら、昨日の追っ手ぐらいどうとでもなったんだから!」
「暗殺や諜報を稼業にしている相手と正攻法なら勝てるって、そんなことをドヤで言っている時点で、めちゃくちゃ不安になるんだが。あれだ、魚と陸で徒競走して勝てるって得意顔になっている小娘を見ている気分かな?」

 だめだ、イヴを相手にすると、ほぼ無意識にからかいたくなる。
 なんか、そういうオーラを、イヴは発している。

「うるさい! うるさい! なんでそんな意地悪言うのさ。とにかく、これからよろしくお願いします! あとわたしは小娘じゃないもん。立派な大人だから!」

 俺は苦笑する。
 何はともあれ、未来の魔王が手中に入った。
 これからは、もっと俺の人生を面白くできるだろう。
 とりあえずは、当初の予定通りこの街で情報収集だ。
 妹姫のほうも気になる。

「わかった、わかった。小娘といったのは謝る」
「本当にわかってないよね。わたしだって……その気になれば、そういうこともできるもん」

 なぜか、急に意地を張りだした。
 ここまで熱弁する理由がわからない。

 いや、セツナの顔を見てわかった。
 小娘じゃないと言うたびに、セツナは鼻で笑っていた。
 似たような境遇のセツナから見たら、イヴはぬるま湯につかったお嬢様だ。そういう反応をするのもわかる。
 そして、セツナは独占欲が大きい。所有物おもちゃとして不満を口に出すことはないが、俺が新しい女に手を出すたびに内心では傷ついて、不満を貯めている。それでも、我慢して俺に尽くすところが可愛くて、俺は新しい女をセツナの前に連れてくるのが楽しみですらある。

「ううう、証明する。わたしだってできるもん」

 イヴの新たな欠点が一つわかった。
 極度の負けず嫌い。今後のためにも少し矯正したほうがいいだろう。

 何気なく放った一言が、どんな結果を引き起こすか体で知ってもらおう。

「そうか、イヴは立派な大人で、そういうことができるんだな。なら、この場で証明してもらおうか」

 ほら、これは据え膳というものだ。喜んで手を出そう。
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