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 「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」(福岡県)の登録を審議する世界遺産委員会が近づいてきた。ユネスコ(国連教育科学文化機関)の諮問機関が除外を勧告した四つの構成資産は「復活」するのか。関係者の努力が続く。

 「宗像・沖ノ島」を構成する8資産のうち、イコモス(国際記念物遺跡会議)が除外を求めたのは、本土の宗像大社辺津宮、大島の同中津宮と沖津宮遥拝(ようはい)所(以上宗像市)、宗像族の墓とされる新原・奴山古墳群(福津市)。また「関連遺産群」の文言を外すことも求めた。認められた三つの岩礁は沖ノ島に付随しており、沖ノ島以外は世界的な価値がないとの評価だ。

 政府の推薦書は、「古事記」「日本書紀」に登場する神々への信仰がいまの辺津宮や中津宮にも息づき、古墳群も「沖ノ島祭祀(さいし)を担い現在も続く信仰の伝統を発展させた宗像氏の証拠」としている。形態は異なっても航海安全への祈りは同じで信仰の場としての連続性がある、との主張だ。

 これに対しイコモスは、宗像族は国家形成期の大和政権に関連するのだから、世界的ではなく国内的な価値▽古代の祭祀と現在の信仰にギャップがある▽社殿は比較的新しく、禁忌の慣習や祭りも古くない、などと指摘。日本との解釈の食い違いが目立つ。

 地元関係者も厳しく受け止めている。除外を勧告された資産の価値は根本的な部分で認められていないという見方は強い。

 勧告後、小川洋知事、谷井博美…

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