2017年7月9日23時29分
九州北部の豪雨災害は9日、福岡県東峰(とうほう)村と朝倉市で女性3人の遺体が見つかり、死者は21人になった。この日も断続的に雨が降り、朝倉市は山崩れのおそれがあるとして、2地区に避難指示を出した。被災地では救助・捜索活動が続くが、福岡県内では依然、27人と連絡がつかない状態になっている。
福岡、大分両県警によると、死者21人の死因は、福岡県の18人は窒息死が13人▽圧死が3人▽外傷性ショック死が1人▽溺死(できし)が1人。大分県の3人は圧死、溺死、脳幹外傷死だった。
福岡県内では、うきは市の男性1人と連絡がつかないことが明らかになった。朝倉市の娘の家に来ていたという。ほかに、朝倉市では25人と連絡がつかず、このうち松末(ますえ)地区が16人を占める。東峰村では1人が行方不明となっている。
一方、集落の孤立状態は解消しつつある。東峰村内は10日にも解消できそうで、大分県日田市では、5集落(約220人)への道路は車は行き来できないが、徒歩では入ることができ、ライフラインも確保できているという。
朝倉市内の小中計20校と東峰村の村立小中一貫校は、通学が危険だとして、夏休みを10日や11日からに前倒しする。
菅義偉官房長官は9日、臨時の記者会見で、激甚災害の指定について「被災状況の把握を迅速に行い、速やかに結論を得られるよう取り組む」と述べた。
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