年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は7日、2016年度の公的年金の積立金の運用益が約7兆9363億円だったと発表した。黒字は2年ぶり。独自の判断を加えず幅広い株式に投資した結果、世界的な株高の恩恵を受けた。一方、非人道的な兵器をつくる会社を投資先からはずす仕組みをつくれずにいる。
16年度は英国の欧州連合(EU)離脱表明をうけ、株価が低迷する赤字基調のスタートだった。流れが変わったのが、トランプ氏の米大統領就任が決まった昨年末だ。これ以降、景気拡大への期待感が高まり、世界的な株高に転じた。結局、中国が人民元を切り下げて株安となった「チャイナ・ショック」などで5兆3098億円の巨額赤字だった前年度から一転し、市場での運用を始めた01年度以降で6番目の高水準の運用益となった。
GPIFによると、資産別では国内株式が4兆5546億円、外国株式が4兆3273億円のそれぞれ黒字。国内債券は3958億円、外国債券は5962億円のそれぞれ赤字だった。
積立金の16年度末の資産の内…
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