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北陸発

富山に受精卵3個 ライチョウ 13日ごろふ化か

ふ卵器に入れたニホンライチョウの受精卵をライチョウ舎へ運び込む職員(右)ら=8日、富山市ファミリーパークで

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 国の特別天然記念物で絶滅危惧種のニホンライチョウの人工繁殖に取り組む富山市ファミリーパークは八日、同じく人工繁殖を進める大町山岳博物館(長野県大町市)から受精卵三個を受け入れた。いずれも十三日ごろにふ化する見通し。

 卵の移動は、来年以降の人工繁殖で近親交配を避けるのが目的。パークの職員が卵をふ卵器に入れて大町から移送し、受精卵とひなを育てるライチョウ舎の「孵化(ふか)・育雛(いくすう)室」に運び込んだ。検卵した結果、どの卵にも異常はなかったという。石原祐司園長(57)は「大町からバトンタッチされた命を無事にふ化させたい。六月のひなの死を無駄にせず、これからの育成につなげていく」と語った。

 パークは環境省の保護繁殖事業として、今春からニホンライチョウの人工繁殖を開始。これまでに二羽が生まれ、うち一羽は六月二十一日に死亡したが、残る一羽は順調に育っている。パークからは受精卵三個が上野動物園(東京都台東区)に搬送され、うち一個が六月二十七日にふ化した。

 人工繁殖で生まれたひなは八日現在、パークのほか大町山岳博物館で五羽、上野動物園で三羽、那須どうぶつ王国(栃木県那須町)で二羽が育っている。

  (杉原雄介)

 

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