G20閉幕 温暖化対策は米抜きで 結束示せず

G20閉幕 温暖化対策は米抜きで 結束示せず
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ドイツで開かれていたG20サミットは日本時間8日夜、首脳宣言を発表して閉幕し、アメリカが保護主義的な動きを強める中、焦点の貿易については「保護主義と闘い続ける」という文言を盛り込みました。しかし、地球温暖化対策はアメリカ抜きで進めるという異例の内容になり、G20として結束できなかったことを示す結果になりました。
主要20か国によるG20サミットは日本時間8日夜遅く、議長国ドイツのメルケル首相が討議の成果を首脳宣言として発表して、閉幕しました。

この中で、アメリカが保護主義的な動きを強める中で焦点になっていた貿易について、「すべての不公正な貿易慣行を含む保護主義と闘い続ける」と明記して、自由貿易を妨げる保護主義は認めないという姿勢を示しました。

ただ、同時に「合法的な貿易保護措置の役割を認める」とも盛り込み、トランプ大統領の主張に一定の譲歩をして、声明をまとめた形です。

一方、地球温暖化対策については、アメリカが国際的な枠組み「パリ協定」から、脱退したことを指摘したうえで、残る19か国はアメリカ抜きで対応を進めるという異例の内容となりました。

このように首脳宣言は、強硬な立場を変えず孤立するアメリカと、各国の意見の隔たりが埋められず、貿易や温暖化対策で結束できなかったことを示す内容となり、G20の意義が問われることになりそうです。