どうも。「趣味はなんですか?」と聞かれるといつも困ってしまうカザマです。
生まれてこのかた胸を張って「これが私の趣味です!」と言えるようなものを持ったことがないんですよね。
好きなこと、興味あることはそれなりにあるけれど、果たしてそれを『趣味』として堂々と自己紹介に使ってもいいものなのかと悩んでしまうわけで。
この質問は『広く浅く派』殺しの決まり文句であって、何気なく使っている人たちはこの言葉の殺傷能力が高すぎるということをもっと理解してほしいと思います。
そうそう、趣味と言えば
これも趣味と言っていいのかどうか悩ましいところではあるものの、一応好きなことの1つに『ミュージシャンのライブを見に行く』ことがあります。もうちょっとそれっぽく言うのであれば『ライブに参戦する』ということ。
参戦ってなんだ。わしは戦国武将か。確かに、たまに本当に戦いに来てるかのような過激派もいるけども。
ちなみに”ライブ”は”パイプ”と同じイントネーションです。語尾が上がるだけで急にパリピ感が出ますね。「ライブゥ~wwwウェーイwww」みたいな。
ついつい買っちゃうライブグッズの落とし穴
で、大体のライブではアーティストの公式グッズとして、そのライブイベントのコンセプトがデザインされたアイテムが販売されるんですが、そのなかでも際立って取り扱いが難しいのがライブTシャツなんですよね。
というのも、例えばAというバンドのライブTシャツを買った場合、「私はAというバンドが大好きです!」というアピールをしながら出歩くことになるわけです。
これは夢の国でネズミの耳を頭に装着し、クマのぬいぐるみを抱えながら歩いているJKとやっていることはだいたい一緒です。
もちろん、この行為そのものに特に問題が起こるというわけではなく、ただ周りから「あ、Aが好きなのね」と思われるだけなんですが。
しかし時と場を間違えるとケガをするリスクが急上昇します。例えば、AバンドのライブTシャツをBバンドのライブやCグループのイベントなどに着ていけば、たちまち空気の読めないイタいやつの完成です。
先ほどの例で言うなれば、全身に夢の国装備を身にまとった状態で大阪の超有名テーマパークに遊びに行くようなもの。途端に溢れ出る場違い感。すれ違いざまによしもと芸人に頭をハタかれても不思議じゃない。
つまり、Aというバンドのグッズを身につけて歩くということは、Aのファンからは仲間として認識されるが、それ以上に周囲に気を遣うハメになる恐れもあるというデメリットを有しているのです。
ちなみに一部のアーティストグッズはこの公式に当てはまらないものもあります。
代表的なものとしては、EXILE(およびその派生グループ)のグッズはなぜかDQN御用達の定番アイテムと化しているのでこの限りではありません。わざわざライブ会場に買いに行かなくても激安の殿堂とかで普通に売ってるし。
ライブTシャツの使いどころを考える
では、なぜライブTシャツはここまで取り扱いがしにくいのでしょうか。
前述の『着ていくタイミングを間違えたときの場違い感』というデメリットについては、様々なアーティストが集まる大型ライブフェスみたいな一大イベントだったりすると適用されないこともあります。この手のお祭りイベントは基本的にルール違反と犯罪さえしなければあとは何でもアリなので。
それでも「いや、このフェスそのグループ出ねぇけどな」っていうTシャツを着てくるとちょっと周りの目が多少、気になったりはする。ちなみになぜかハンドタオル(もしくはフェイスタオル)くらいだと小物扱いされて「まぁまぁ、タオルくらいはね」みたいな風潮があるのも面白い。
しかし、これ以上にライブTシャツの取り扱いを難しくしている要因が今回私が最も言いたかったこと、それはズバリ『背面デザインのダサさ』にあります。
みなさんも一度は見たことがないでしょうか。
『○月×日 △△会場 □□ツアー2017 ~それっぽいサブタイトル~』
というプリントがされているTシャツを。これがライブフェスだったり対バン記念のものだったりすると、さらにここに各アーティストの名前が刻まれていたりするんですが…
もうこれが最高にダサい。
ライブ会場ではテンション上がっちゃってアドレナリンもジャバジャバ出てるもんで、冷静な判断なんて全く出来ていないからとりあえず気に入ったデザインのTシャツ1枚ください!ってなって意気揚々と袖を通すのだけれど、家に帰ってきて一晩寝たところでいつも我に返るわけです。これどうすんだ……と。
私服として着こなすには、あまりにも背面の主張が余計すぎる。もちろん上着などと合わせて普段使いすることはできるし、背面のダサさも含めて1つのファッションであるという意見の人もいます。
しかし、私のような周りの目が気になる小心者にとっては、ライブTシャツは普段着にするには抵抗があり、しかし部屋着にするには勿体ないと感じ、コレクションにするには我が家の匂いが染み付きすぎてしまった、なんとも扱いの困る一品に仕上がってしまうのです。
結局、気が向いたときに上着とあわせてたまに外に着ていくくらいのポジションに落ち着いてしまったもんだから、未だに数年前のライブTシャツも新品同様のフォルムを保っています。生地もそれなりに良いんで、このペースでいくと孫の代まで引き継がれてしまうかもしれません。