日曜たのしさ一万尺
2017年7月9日
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上京してはじめて知るカルチャーショックおしえて!
地元では普通だったあれやこれ、上京してはじめて気付く地元の特殊性……。そんなカルチャーのギャップを「なるほどねー」とみんなで感心しあう企画。
日本なんてどこ行っても同じような景色だし、たいした違いなんてないだろう……という先入観に喝を入れるべく、日本各地の文化風俗を掘り返しまくっていく所存でございます。 ということで、まずはみんな気になる、おでんの違い。 前の記事:「車をまたいで走るヤベー乗り物「巴鉄」を中国に見に行く」 人気記事:「あの「HG創英角ポップ体」の元となった直筆生原稿を見た」 > 個人サイト 新ニホンケミカル TwitterID:tokyo26 カレーボールがない!by東京都北区民東京都北区赤羽出身です。
大人が立ち飲みするおでん屋さん以外にも、子ども向けの駄菓子屋さんや公園の隅の屋台でもかならず串に刺さったカレーボールを売ってました。 高校に入学して同じ東京でも山の手方面の友達に「カレーボール」といくら言っても失笑されるばかりで理解されません。 今すんでいる町田市にもカレーボールはありません。ときどき無性に食べたくなります。 Tiida(東京都北区赤羽→東京都町田市) 同じ東京都でも、こんなに食文化が違うんですね。ミクロというかドメスティックというか、いやほんと、日本、知らんことばっかりだ。
カレーボールに関しては、デイリーポータルZではすでに北村さんが記事にしていますが、地元の人は「カレーボールは日本全国共通のおでん種」と思っているようですね。 そとで一個ずつ買えるおでんは駄菓子屋にしか無かった頃、花こんにゃくが好きでした。
コンビニでおでんを売るようになり、なんで花こんにゃく無いんだよぅ。って思ったら横浜のごく一部の食べ物でした。 田舎じゃないから独特の食べ物なんか無いって思っていたのでびっくりです。 みよこ(横浜) こちらは横浜地域限定(?)の「花こんにゃく」。
ご当地おでん種が日本各地にあるのはわかるんですが、花こんにゃくといい、カレーボールもそうですが、地域がドメスティックすぎてすごい。 横浜なんて東京から電車で30分ほどですよ。鳥取から米子に行くよりも近いのに、おでん種に違いが出るのかー。 ちなみに、花こんにゃくは、小麦粉と片栗粉をまぜて花形の型にいれて成形した「こんにゃく」らしいのですが、こんにゃく粉は使ってないんですね。 「はんぺん」が白い。「はんぺん」といえば、いわゆる「さつま揚げ」みたいに茶色い見た目が普通だと思っていた。
お寺じゃないのよ西園寺(島根→神奈川) はんぺん、という食べ物。
見たこと無くて、入院した時に初めて見て、これ何ですか?ってリアルに聞きました。 関西全般、はんぺん無いと思います。(もしかしたら、コンビニおでんで普及してるかもしれませんが……) 将輝(和歌山→東京) 静岡出身なんですがおでんのはんぺんは「黒」と「白」と2つある。
他の地方出身者に「はんぺん、どっち」と聞くと「え?」って返されます。 リク(静岡) 「はんぺん」が混乱しています。
ぼくは鳥取県出身ですが、子供のころ、かまぼこを指して「はんぺん」といっていましたが、上京すると、おでんの中に入っている真っ白いあれを「はんぺん」ということにと驚きました。さらに、静岡出身の人にとっては、はんぺんには白いのと黒いのがあるという状態。言葉が輻輳してますねー。 静岡では「はんぺん」ほぼ黒いのしか売ってないですね
生まれも育ちも東京で、名古屋に転勤になったら、コンビニのおでんに「ちくわぶ」が無い!
スーパーにも売っていないし、関東近辺くらいでしか食べられていないと実感しました。 Tarkus(東京) おでんのちくわぶ。会社寮の食事で初めて遭遇。ちくわと思って食べたら、食感が明らかに違って吐き出しました。
これが『おでんくん』にいたやつかと思いました。 西日本にはありません。 zzz888(佐賀→東京) 「おでんの白いやつ」といえば「ちくわぶ」というひともいるかもしれません。
ちくわぶが、東京以外にはないというのは有名ですね。 ぼくは正直、おいしいと思ったことがないのですが……たぶん美味しいたべ方で食べればうまいのかな……。 ちなみに、ちくわぶに関してはこちらの記事もどうぞ!→「ちくわぶ料理の可能性を見極めたい」 ちくわぶ。ちくわではないということに、東京出身以外のひとは衝撃をうける「ちくわぶ料理の可能性を見極めたい」より
「たぬき」とはいったいなんなのか?おうどん屋さんで「タヌキください」と頼んだら、《うどんかい?そばかい?》と訊かれ、「そばで……」と言ったら、なんと天かすの入ったそばが出てきた!
関西では甘いお揚げの入ったそばを【たぬき】というのですが……。 ダンサー・タック(関西) 東京、大阪における「たぬき・きつね」問題でました。
これは、以前それとなくしらべたことがありましたので、その調査結果をみなさまにお知らせ致します。 東京で「きつねうどん」「きつねそば」といえば、うどんやそばに油揚げがのったものが出てきます。そして、「たぬきうどん」「たぬきそば」といえば、天かすがのったものがでてくるわけです。つまり、東京では、きつね=油揚げ、たぬき=天かす。というわけです。 一方、大阪は「きつね」というえば、油揚げがのったうどんが出てきます、そして「たぬき」といえば、油揚げがのったそばが出てきます。つまり大阪は、たぬき=そば、きつね=うどん。という認識なわけです。 では、大阪で、天かすののった、うどんやそばはなんというのか? これは「ハイカラ」うどん、「ハイカラ」そばと呼ぶのです。 ああ、ややこしい。 ややこしいので、一覧表にしてみました。 東京、大阪、うどんそば一覧表
ちなみに、京都で「たぬき」を頼むと、きつねうどんにあんをかけたものが出てくるそうです。
また、金沢では油揚げを短冊状に切ったものをいれたうどんやそばを「いなりうどん」「いなりそば」というそうですが、これは大阪で「きざみうどん」「きざみそば」というものと同じなのでしょうか? うどん・そばのメニューは、地方ごとに細かい違いが多く、奥深すぎます。 「ピーナッツ豆腐」「ピーナッツ屋」結婚して東京から千葉に引っ越してみたら、家の近所にピーナッツ屋がたくさんでびっくりしました。
自宅から駅までの10分の距離に知ってるだけで6件! 多すぎ! よく潰れないなと不思議に思ってます。 ハイブリッジ高橋(東京→千葉) お茶屋さんに殻つき落花生が売ってない。
千葉全域かはわかりませんが、少なくとも私の出身の船橋あたりですとお茶屋さんにはお茶うけとして殻つき落花生が売られています。バタピー以外の味つきピーナッツも売ってたりします。 普段はそんなに買わないのですが、ふと買おうかなと都内の職場近くのお茶屋さんに行ったら、落花生絡みの商品が皆無で「嘘だろ?!」と思いました。 ちか(千葉→東京) 落花生が名産の千葉では『味噌ピー』という味噌と砂糖で甘辛くしたピーナツの加工品があって、給食に出る位に一般的です。
しかし、東京の人間は誰一人として味噌ピーを知らなかった。 ぴーなっつ(千葉) 千葉なんて、東京の隣だし、ほぼ東京と言っていいのでは? という認識を改めなければいけません。
「ピーナッツ屋」というのはピーナッツを専門に扱う店でしょうか? それが近所に6軒て。 味噌ピーは、かろうじて知っています。東京のスーパーでもたまに見かけます。ただ、給食には出ないだろうなあ。 千葉県のピーナッツへの偏愛が知れ渡ったところですが、ピーナッツ好きは千葉県だけではありません。 宮崎出身、東京在住です。
先日、職場の飲み会で沖縄料理屋に行き、誰かがジーマミー豆腐を注文しました。 一口食べて私が「あ、これピーナッツ豆腐みたいなもんですね」と言うと、隣に座っていた大分出身の先輩も「うん、ピーナッツ豆腐だね」と同意しました。 しかし周りの人は「何それ」「聞いたことない」とのこと。 どうやらピーナッツ豆腐は、宮崎、大分、鹿児島を中心によく食べられており、その他の地域では流通していない食べ物のようです。 確かに、関東のスーパーでピーナッツ豆腐を見たことない! 千葉と茨城という落花生の名産地があるというのに。 知らない方のために補足すると、ピーナッツ豆腐とは胡麻豆腐をピーナッツに置き換えて作ったようなもので、ねっとりしていてほのかに甘いです。みたらし団子の餡のような、甘辛いタレつきで売られていることが多いです。 Julie(宮崎→東京) 九州の一部地域と、沖縄では、ピーナッツで豆腐を作る文化があるわけです。千葉や茨城にピーナッツ豆腐はないのでしょうか?
ピーナッツ神輿
ロマンティックな方言飴が溶けかけてしまった様子を「飴が泣いてる」と発言しましたら、「なんてロマンティック!」と感激されました。
そう言われてみれば、そんな感じだと思います。 チカコハミング(新潟?) 飴が泣く。なんともロマンティック!
チカコハミングさん、出身地等の情報がごっそり抜けているので、わからないのですが、飴が泣いている。で検索すると、どうやら新潟の方言のようですね。 あなたの出身地は、新潟ですね! 熊本県の方言で「あとぜき」という言葉があります。
意味は、扉などを開けた後に閉めること、つまり「後から堰(せ)く」です。 熊本県民は、他都道府県へ行って「あとぜき」が方言である事を知ると驚きます。なぜならば、学校だろうが空調中の市役所だろうが、公共施設のドアに堂々と「あとぜき」と書かれた紙が普通に貼ってあるからです。 ものすごくニッチではありますが便利な言葉なんですがね、あとぜき。 光学不活性(熊本) あとぜき! これはきいたことが有ります。
「あとぜき」と書くだけで「扉はきちんとしめましょう」の意味になるわけですね、たしかに便利。 方言にはたまに、共通語で表現できない微妙なニュアンスをうまい具合伝えるものがあって、例えば、青森弁の「むっつい」というのは「パサパサしたものを食べて、口の中の水分がなくなる」という意味になる……というのは感心しました。 標準語で「パサパサしたものを食べて、口の中の水分がなくなる」をひとことで表すことば、ないですよね。 こういう方言、もっと知りたいですね。 大阪の地下鉄の出口案内が「◯番」ではなく「◯号」という表記。号ってなんじゃ? と、いまだに慣れません。
みいぬ(東京→大阪) 30年ほど前に四国の田舎から千葉県に出てきて驚いたことですが、駅のコンコースに「自転車はひいて通行しましょう」などと注意書きがあったことです。
自転車から降りて移動させることは「自転車をおす」としか見聞きしたことが無かったので、「自転車をひく」という表現はとても新鮮に感じられました。 腰痛部(四国→千葉) これ、ぼくは、こないだ福岡に行った時「おし(押し)チャリ」という言葉をみて、えっとおもいました。ただ、方言なのかどうなのか、ちょっとわからないですよね。
普通は「押す」で、「引く」の方がめずらしいのかな? とおもいましたがどうなんだろう? 「移動させるもの」が、人より前にある場合は「押す」、人より後ろにあるばあいは「引く」しかし、自転車は、横から見ると人の位置は真ん中。押してんのか、引いてんのか、よくわからない。これは、方言なのか、ただ言葉が混乱してるのか、どっちなんでしょうか? おしチャリロード
長野の長期休暇について前回、日本各地の夏休みの長さを調査したなかで「長野県は、夏休みも冬休みも短い。そのかわり、秋休みや、寒中休みなどがあるらしい」ということをお伝えしましたが、それについて、もうすこし詳しい情報が入ってきました。
長野県の長期休暇についてですが「そうだよな、夏休みも冬休みも短い代わりに春の中間休みと秋の中間休みと寒中休みがあるから、トントンだよな」とずっと思っていたのですが、調べると、最近の小中学校はその3つの休みがすべてない学校がほとんどのようで、ちょっとショックを受けました。
長野県の調査によると、2016年度は長野県下の全600校以上の小中学校のうち、春の中間休みは1校を除いてなく、秋の中間休みは全滅、寒中休みは6校だけです。 昔は、春の中間休みは「田植え休み」、秋の中間休みは「稲刈り休み」と呼ばれ、それぞれ土日を含めて5日くらいしか休みがありませんでしたが、それでも夏休みの宿題帳みたいなもののもっと薄いやつが配られ、休み気分が高まったものでした(寒中休みは冬休みと宿題帳は合体していた)。 高校になると中間休み等はなく、いっぽう夏休みが8月末までになったのでそれはそれで嬉しかった記憶があります。 酒井さん(長野→東京) 長野県生まれ 今も長野県内住みです。
夏休み 冬休みもだいたい表の通りだと思います。7月の28日か29日から始まり お盆が終わり2〜3日すると学校が始まります。小学校から高校までこんな感じです。 高校野球の決勝戦を学校のテレビで見るのもお決まりでした(先生が授業を早く切り上げ見せてくれる)。 短い分、どこで休むのか……という話ですが、学校の先生である友人にちょっと聞いたところ、長野県の学校は体験教室や課外授業(田植え体験 稲刈り体験など)が他の県より多く設定されている。ということです……それだけで補てんできてるのか謎ですが……実際のところはこんな感じです。 もちこ(長野) 秋休みについてですが、これは私たちの第二次ベビーブームの世代は経験していません。
両親(長野県生まれ・70代)などが子どもの頃は秋休みが存在していたようです。母(都市部)は無かったと言っていますし、父(農村部)は「せっかくの休みなのに野良仕事を手伝わされた」と言っています。 特に農繁期の人材確保(児童も教員も)という目的で秋休みが設定されていたのではないかと推測しています。 はらーしょ(長野) 長野県の長期休暇、昔はあった他の季節の休みが、今は消えてしまっているのに、夏休みも冬休みも、短さはそのままらしいということが判明しました。
「体験教室や課外授業で補填している」とは言っても、そもそも体験教室や課外授業は「休み」なんでしょうか? 飲み会強制参加の会社みたいな話のような気もしますが……。 長野県の県民ホットラインに「長期休暇が短くてつらい」という主旨の投書を高校生がしているものをみつけました。 「長野県内小中高等学校の夏休み期間について」 この投書、ぜひみなさんにも読んで頂きたいのですが、とくに「長野県は他県と比べてそんなに暑くはありませんが、全ての地域が軽井沢というわけではありません」「夏休みが短い代わりに二月に寒中休みがあるなど聞きましたが、そんな休みがあった記憶はないです」というくだりは、体験したものにしかわからぬ実感がこもった悲痛な叫びで、おもわず涙が頬をつたいました。 この投書に、長野県教育委員会事務局教育次長は「(各高校では)生徒の成長を思って計画を立てています」と回答しています。 なお、昔は高校になると夏休みが8月末までになったということですが、県民ホットラインに投書している高校生によると、現在、高校の夏休みは8月末まで無いようです。 長野県(の学生)大変ですね……。 夏休み、冬休みのトータル日数。長野県少ない。
いったん終了いたしますというわけで、上京(東京以外の場所でもかまいません)して、地方出身者が驚いたカルチャーショック、今週でいったん終了したします!
また、忘れかけた頃に突然復活する可能性がございます。そのため、募集の投稿フォームは開けておきます。 ■地元には普通に売ってたあったあれがない! ■地元では普通だと思ってたあの言葉が通じない! ■地元ではあたりまえと思ってた常識が通用しない! ■逆に、東京には地元になかったあれがある! これもある……。 ■東京にきて初めてきいたことば、初めて見たもの……。 などなど、おもしろい情報があれば、ふるってお送りくださいませ! 投稿フォームで 1、お名前(ハンドル) 2、出身地 3、行った場所(東京など) 4、おどろいたこと 5、写真(無くてもOKです) をお送りいただけると、助かります。 今回頂いた投稿の中で、何県の話なのかを書き忘れている方がそこそこいらっしゃいました。ぜひ、お忘れなきよう、お願い致します。
それではまた!
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