その一生は
とても美しく とても儚い・・・
命を宿した
今にも弾けそうな蕾が
光の粒子を纏い 迷いながらも
ひとひかり ひとひかり
確かめるように 輝きを増してゆく。
やがて
持ち得る限りの力で
優美な光を放った それは
まるで 余韻を楽しむかのように
静かに ゆっくりと 人生の幕を閉じる。
決して
派手でもなく 強くもないけれど
命いっぱい生きた その人生は
見るものすべての心を魅了する。
線香花火の一生・・・
そんな生き方も悪くない。
※線香花火(せんこうはなび)=こよりの先に少量の火薬が詰められた小さな花火の事。