1人で生活するようになった俺は同じ賃貸マンションの人と顔を合わせたくないので毎日パチンコをして夜遅くに帰るようになりました。
休日に玄関のチャイムが鳴っても無視して出ることはありませんでした。
なぜか玄関のドアを開ける
その日は休日でだいぶ早い時間から家で酒を飲んでいました。
玄関のチャイムが鳴ります。
普段出ないのになぜかその時はドアを開けました。
そこには若いのか若くないのかよく分からない疲れ切った顔の女性が。
「今度この地区の担当になりました〇〇です」
ああ、生命保険さんか。
そういえばこの保険会社に入ってたし何回か担当になったと言ってはまた違う人が来てた時期あったな。
ただそう思いました。
この人も若そうだしこんなに疲れた顔してるからすぐに辞めるんだろう。
そう思って少しだけそういうイヤミを言いつつも携帯の電話番号の交換だけして帰ってもらいました。
その後再び会うことなど微塵も思いませんでした。
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いよいよ転勤で引っ越し
転勤の話しがあってから実際に異動が行われるまで結構時間がありました。
後から考えると1年近くあったでしょうか。
なにしろ1人2人ではなく数十人が同時に籍を移すわけですから。
あと1か月で引っ越し。
今の俺にはもう家族はいない。
前妻は勝手に自分の欲しいものだけ持っていき、いらないものは全部置いていった。
そのままの状態でずっといました。
少しづつ家の片づけを行い、手続き等は何が必要かも調べていかなければならない。
片づけをしていると保険の証書なども見つかる。
俺は自分の入っている保険の事も何もわからない。
・入院したらいつからいくらもらえるんだろう。
・死んだらいくら?
・受取人も変更しないといけなかった。
前に来た人に最後に聞いておこうかな。
あの日、保険屋さんが来てから半年くらい経っていました。
もう辞めちゃってるかもな、そう思いましたが電話をしてみたらまだ在籍していて会って話しをする約束が出来ました。