日本で1番高い山、富士山。
世界遺産にも登録され、世界的にも有名な山だ。
1番高い山って言うと登山するのはさぞ大変なのかと思いきや、要所に配置された山小屋・シーズンともなれば大抵の時間は人が活動している、と標高に反して登山の難易度は比較的低めだと評されている。
ただ、難易度が低い事と安全度はイコールではない。
部分的に岩をよじ登る様な場所があったり、強い風は容赦なく体温を奪っていく。
登山歴1回@高尾山と言う状態で富士山に登った記録である。
富士山登山の準備
ふとした事から富士山に登る事になった箱根ヶ崎。
ただ、それまでは登山らしい事は一切しておらず、装備品も何をもっていって良いか全く見当もつかなかった。
とりえあえずネットで「富士山 登山 準備」で調べた物を片っ端から調達する事にした。
水の分量や装備品も良く解らず、とりあえず持っていけば安全だよね? の精神で次々詰め込まれたリュックサックはずっしりと重く、肩に圧し掛かるのである。
登山する際に小学生のランドセルみたいに適当に荷物を入れるのは下の下。
使用頻度・重量等を考えて適切なパッキングが求められるのだ。
ざっくり言うと使用頻度が低い物は底の方に。重量がある物は背中側に寄せておくと重さを感じにくいし、使うときは上から順に出せば使いやすい。
更に何をトチ狂ったのか「元々山での仕事用のブーツが発祥だからイケるっしょ」と根拠の無い自信で最重要アイテムである靴に”ティンバーランド”をチョイスする。
ハイカットなのは良いけど、重い・デカい・汚れに弱い三重苦。
後に、登山の最中に己の浅はかさをたっぷり思い知る事になる。
いざ富士山へ!
登山シーズンになると、富士山へはマイカー規制が入る。
従って、自家用車では登山の起点となる5合目までは行けないので、麓からシャトルバスで出かける事になる。
5合目到着後は昼食を取りつつ、標高に体を慣らす為1~2時間程度、ゆっくりしてから出発だ。
5合目自体はなんどか来た事があるが、登山口から先へ行くのは始めてだ。
登山口からは、当然人家なども無く、広陵とした山が広がっている。
(これ、どこまで登るねん……って絶対に思う)
登山開始から2時間、雲が立ち込め雨が振り出す。
振り出すって言うか吹き付ける感じだ。標高が高く、雲を中を歩いているので雨が横や、下手すると下から突き上げてくる。
下手に雨具をケチると、ここで返り討ちに合うので十分に注意したい。
この時、傘をさして登っている方を見かけたが、富士山では「無理・無駄・無謀」なので絶対にやめて頂きたい。
下手すると突風で飛ばされて、他の登山者に刺さったりするとシャレにならない
8合目到着!
登っていると、標高って下界の景色と時折表示される「〇合目」の看板でしかわからない。
登山って最終的には自分との闘いなので、予約した山荘までは自力で登るしかない。
張り切って8合目の宿をビシっと予約したので、登って登ってやっと表示が「7合目」とかだと絶望的な気持ちになる。
暗くなる前には山荘に着いておかないと悲惨な事になる。
大体5~6時間程度で登れる場所に宿を予約しておくのがベストだ。
ただ人間追い詰めらると最終的な原動力は「欲」になるらしく、最後の1時間くらいはずーっと晩飯の話しながら登ってた。
晩飯はハンバーグカレー。
登りに登って疲れ切った体にはガッツリメニューはありがたい。
この時、調子にのって缶ビールも飲んだが、今まで飲んだ中で1番不味かった。
標高の関係でか、味が全くせず、割と残したのを覚えている。
早朝ってか夜中起床! さて外の天気は?
10時とかには速攻で寝るのだが、そこは天下の富士山。
そうは簡単に行かない。
ぐっすり眠ると呼吸が浅くなり高山病のリスクが高まるのだ。
個人差はあるものの、同行者の一人が寝起きからしばらく頭痛がしてダウンしていた。
ご来光を見る場合は夜の2時起床とかよく解らない時間に出発になるが、今回は最初から断念していたので4時に起床。
さてそとの天気は、と見てみると。
めっちゃ大荒れ。
(実際は、こんな可愛いもんじゃあ断じて無い)
もうびゅうびゅう風は吹いているは、雨は叩き付ける様に降っているは、もうこの世の地獄かってくらい。
同行者一同って言うか山荘に居る登山者全員「こりゃあ無理だ…」って顔をしている。
お手洗いの為に外に出てみたが、小さな子供とかが両手広げたらムササビみたいに飛んでいけそうなくらいの風が吹いている。
少し待った所で、どう考えてもこの状態で登るのは無理、と判断して止む無く8合目で断念する事にした。
反省点
最終的には天候が原因で引き換えす事になったが、初めての富士山登山で反省点も多々あったので、次回に生かしたい。
特に強く思った事は3つ。
- 靴はしっかりした登山靴で
- パッキング超重要
- 登る前の準備から登山は始まっている
これらに注意しながら、次の富士山登山に臨みたい。
当時は断腸の思いで登頂を断念したが、安全には代えられないので、危ないと思ったら下山する判断は間違っていなかったと思う。
そうは言っても次こそは山頂の土を踏みたいのが人情なので、願わくば晴天になればと強く思う。
(次こそは必ず登頂したい…っ!)
それでは、また。
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