昔のアニメソングの中には、以外とかっこいいものがあります。今回はその中のひとつ、ウルトラマンシリーズの曲を取り上げます。
まず、1966年作の「
ウルトラマン」。作曲は宮内国郎氏ということですが、私は審らかなことは存じ上げません。この曲のイントロが、アーリーソウルを感じさせてくれます。キーはCなのですが、出だしの「胸につけてる…」が始まるまえの2小節がC7のコードで、ベースのB♭の音がアクセントとなり、またリズムのタメ具合が絶妙なものに仕上がっています。まあ、歌に入ってからはアレですが…。
次に、ウルトラマン以上にかっこいいのが、「
帰ってきたウルトラマン」。この曲のイントロもすごい。このリズム感、ベースライン、まさに全盛期の
MG'Sを髣髴させます。このまま
ウィルソン・ピケットが歌ってもおかしくない!ただし、この曲も歌に入ってからはアレですが…。
その他のウルトラマンの主題歌は、いまいち好きにはなれません。ウルトラマンAや、ウルトラマンタロウは、デル・シャノン風のマイナーで始まり途中でメジャーに転調するという、お決まりパターンが鼻につきます。
個人的には、他のアニメソングで好きなのは、斬新なコード進行の「
ひょっこりひょうたん島」、ベースラインがアーチー&ドレルズの名曲「Tight'n Up」を思わせる「
ハクション大魔王」、女の子の歌が幻想的な「
メルモちゃん」、モータウン調の「
サザエさん」(さすが
筒美京平)などです。
それにしても最近のアニメソングはタイアップばかりでおもしろくありません。やはり適度な遊び感があることが、新鮮な作品を生む秘訣なのではないでしょうか。