リビア東部勢力の指導者、ベンガジ解放を宣言
リビア東部を拠点とする勢力「リビア国民軍(LNA)を率いるハリファ・ハフタル陸軍元帥は5日、同国第2の都市ベンガジをイスラム主義勢力から解放したと宣言した。
ハフタル元帥はテレビ演説で、ベンガジが新たな「安全、平和、和解」の時代を迎えると述べた。解放宣言が事実だと確認されれば、カダフィ政権時代の軍将校だったハフタル将軍にとって、大きな成功となる。
リビア西部の首都トリポリを拠点に国連の支援を受ける統一政府(GNA)は、LNAを承認していない。
モアンマル・カダフィ大佐が2011年に失脚し殺害されて以来、政情不安が続くリビアでは、いわゆる「イスラム国」(IS)を含む複数の過激派組織が支配を広げた。
ハフタル元帥はテレビ演説で、「3年以上続いたテロとその実行者との戦いの後、ベンガジの解放を発表する」と述べた。
ベンガジのサブリ地区では今週、激しい戦闘が起き、LNA民兵と同地で活動する複数のイスラム主義勢力の戦闘員の両方に死者が出ていた。
ソーシャルメディアに投稿された写真には、ベンガジなどの住民が勝利を祝う姿が写っている。これまでの激しい戦闘の結果、ベンガジの相当部分が廃墟と化し、多くの人が住まいを失った。
しかし、ハフタル元帥には多くの政敵や武装勢力の敵がいる。
元帥はトリポリにある統一政府を認めず、東部の支配勢力を支持している。一部の外国からは支持されているが、独裁政権を作ろうとしていると批判する向きもある。
(英語記事 Libya eastern commander Haftar declares Benghazi 'liberated')