息子の名前の漢字が叩かれている!?
息子の名前に使われている漢字がネットで叩かれているのを知ったのは、息子が生後3か月くらいのときでした。
「息子の名前の○という漢字はよくないのでしょうか?」という質問がネットにいくつか上がっているのを見つけたのです。「あれ、息子の名前と同じだ」と興味本位で回答を見ると批判の声が多数…なぜ、こんなにも叩かれているのかというと、
悪い意味の熟語に使われていることが多いからイメージが悪い
というのが大きな理由の一つでした。
さらには、
私だったら絶対に付けない!神経を疑う
この漢字が使われている子供の親はDQNだと警戒する
という回答までありました。
息子の名前は、赤ちゃんの名付けサイトみたいなところで探して決めました。苗字と名前を足してよい画数のものをいくつか出して、その中でこれがいいかなと思うものを選びました。
悪い意味の熟語に使われているのは確かですが、その漢字字体にものすごく悪い意味あるとは思いません。昔、子供に「悪魔」という名前を付けようとした親が批判を受けた事件がありましたが、そういう「悪」みたいな漢字はさすがに付けようとは思いませんが、明らかにパッと見て悪い意味の字ではないからいいのでは?と思っています。
ここで、名付けに使わないほうがいい漢字を紹介されていますが、ここに挙げられている漢字を使っている名前の人っていくらでもいるんじゃないの?
…と強がってみましたが、やはりショックです。
最近このことは忘れていたのですが、最近ネットをしていてまた目に入ってしまい欝々としてしまいました。
匿名ダイアリーでぶちまけてみた
いわゆる「増田」ってやつに、短文だけどばーっとぶちまけてみました(最近書いたので、それっぽい投稿があったら私です。興味ある方は探してみてください)。
そして、いくつかコメントを頂きました。
・読めればおk
・子供には漢字の良い意味を教えてあげればいいのでは
・最近ではよく使われているし気にならない
・親が気にしているほうが、子供によくない
これを読んで、ちょっとほっとしました。確かに、親が気にして「あー違う漢字を付ければよかった」なんて思っててそれを子供が聞いたらショックですもんね。
最近、名付けに対して周りがあれこれ言い過ぎてないか?
キラキラネームが流行りだしたのは20年前くらいでしょうか?就活生が「キラキラネームで落とされた」なんて話も最近聞きますしね。キラキラネームが増えて、しかもネットで拡散されて叩かれるようになってから、名付けに対して世間の目が厳しくなったように思います。
ちょっと当て字があると読めない!
可愛い名前付けてブスだったらどうするの?
とかね…このあたりは別にキラキラネームに限ったことじゃないと思います。昔だって一発で読めないような名前もあるし、例えば「美」の付く名前の人なんていくらでもいる。確かに本人にしてみれば、読み方を訂正するのが面倒だったり、漢字を説明するのに「美しい」って言わなきゃいけないのが嫌だったりいろいろあるとは思うけど…。
シワシワネームならいいのかというと限度がある
そのような反動もあってか、最近はキラキラネームの終息と言われていますが、ここで出てきたのが「シワシワネーム」です。
「シワシワネーム」とはキラキラネームの反対で古風な名前のこと。古風っていうのも幅広くて、「すず」「ふみ」「はな」みたいな古風だけど今でも通用するような名前もあれば、「和子」「幸子」のような年配の方に多い名前もあるし、じゃあ後者でもいいのかというと「それはちょっと古すぎないか?」という意見が多いように思います。
以前ネットで「娘に「茂子」と名付けてしまい後悔している」といった投稿を見かけました。それに対して「かわいそう」「改名しよう」という意見がほとんどでした。投稿者は「キラキラネームから遠ざけようという思いが強すぎてこんなことになってしまった」と言っていました。それは「オンリーワンの名前を付けたい」というキラキラネームを付けてしまう思考と同じだったのです。キラキラネームを避けたとはいえ、やはり極端なシワシワネームは時代に合っていないようですね。
シワシワネーム側から見るキラキラネーム
私の名前はシワシワネーム寄りで「○子」です。私は1988年生まれですが、その頃は「子」が付く名前はだいぶ減っていました。なので、「友達はみんな子が付いてないのになんで私は子が付いてるの!?古臭くて嫌だ!」と母親に抗議していました。一人っ子も嫌だと言い、本当にめんどくさい子供だったと思います。
「○子」の○は母方の祖父が「どうしてもこの漢字を付けたい」と言ってくれて、「じゃあ女の子だし下に子を付けよう」と母が判断して名付けられました。○の漢字は好きなので祖父には感謝していますが、子が付くだけでなんか一気に古くなるのが嫌でした。
私の名前は子が付く上に、周りに同じ名前が多くて被るのがさらに嫌でした。小学校一年生のクラスに同じ名前の子が他に二人、さらに担任の先生まで同じ名前でした。
極めつけは、同じ町内に同姓同名の子がいたことです。その子は二つ年上で、同じ町内とはいえ離れているので関わったことはないんですが、子供会の間では有名になっていました。あるとき子供会でボーリング大会がありました。そこで私は賞をとったのですが、もらうはずだった景品が間違えて同姓同名の子の手に渡ってしまい、後から気付いた役員の人が家まで届けてくれたことがありました。
結婚して名字が代わり旧姓よりはマイナーな苗字になったので、やっと解放されると思いましたが、クリニックで診察券を作ったときに
「同姓同名の方がいますので、電話で問い合わせるときは必ず名前と一緒にAをおっしゃってください」
と言われました。
少女Aかよ!と心の中で突っ込みつつ、まだ同姓同名の呪縛からは逃れられないのだと悟りました。
♪私は私よ関係なーいわ~
結局はないものねだりなのかもしれない
そんなわけで、シワシワ寄りでしかもよくある名前の私からすると、「キラキラで珍しい名前はちょっとうらやましい」と思ってしまいます。
ちなみに私は「黒川あさひ」というハンドルネームですが、この「あさひ」という名前も少女漫画の主人公でよく見かけていて昔から憧れがあった名前です。もうアラサーなので可愛すぎかもしれませんが、せめてハンドルネームだけでも好きな名前でいさせてくれ!と思います。
私は昔漫画家になりたかったのですが、その理由の一つにペンネームを自分で決められるからというのがありました。自分で決めてそれをずっと名乗れるなんて最高じゃん!って思っていました。昔はSNSなんてなかったし、こんなに気軽にハンドルネームを付けられる時代ではなかったですしね。
そういえば、キャバ嬢は源氏名を付けられていますが、キラキラした源氏名の子は本名が地味という傾向があるそうです。逆に、最近の若い子の中で「○子」というような古風なハンドルネームを見かけることがあります。もしかしたら本名がキラキラなのかも…とちょっと勘ぐってしまいます。
シワシワネームはキラキラネームに憧れ、キラキラネームはシワシワネームに憧れる…結局はないものねだりなのかもしれません。つまりは、極端じゃないのが一番だと思います。私の年代だと、「みほ」ちゃん、「ゆり」ちゃん、「ちさと」ちゃん辺りが多かったような気がします。古くはなく、かといってあまりにも斬新というわけではない、そういう名前が本人にとったら一番いいのかもしれませんね。