中国メディア・今日頭条は25日「上海で9年働いている日本人が語る、日本人と中国人との仕事のやり方、考え方の違い4選」とする記事を掲載した。両者の思考方法や慣習が大きく異なることは、すでに言われて久しいが、改めて比較してみるとやはり違いの大きさに驚かされる。
 
 記事は「仕事のやり方や仕事への態度において、中国人と日本人では大きく異なる。日本の同僚と中国の同僚と長年付き合ってきたことで、自分の思考パターンにも大きな変化が生まれた」と語る日本人が挙げた、両者の間に存在する大きな違いを4点紹介している。
 
 1つ目は「日本人は会社に帰属し、中国人は会社に個人の能力を提供するだけの関係」という点だ。日本人は自己紹介で「○○社の△△です」という名乗り方をするほど会社への帰属意識が高い一方、中国人は希望の給料を出してもらえなければすぐに別の会社へと移っていくと説明した。
 
 2点目は「中国人は仕事より個人の事情を優先する」点。例えばみんなで遅くまで残業するなか、プロジェクトリーダーが「ごめん、今日は子どもの誕生日だから帰る」と言って帰るのは、日本人にとってみれば極めて無責任な話であると解説している。
 
 3つ目は「日本人は上下関係を重んじ、中国人は個人の感情を大事にする」ことを挙げた。上司に対する不満を持っていても往々にして黙っているのが日本人で、中国人はたとえ上司であっても自分より能力が低いと判断すれば命令に従わないうえ、時には上司を批判することすらあるとした。
 
 そして4つ目は「日本人はルールを守り、中国人は結果のみを重視する」ことだ。記事は、この日本人が「結果が同じであればルールに沿ったプロセスであるかどうかを気にしないのが中国人。ルールを破壊するにもなるが、中国人の知恵には確かに敬服せざるを得ない」と感想を述べたことを伝えている。
 
 「慎重かつ大胆に」という言葉を見聞きすることがある。日本人の慎重さは大切だが、慎重になりすぎていざという時に動けないのは問題だ。かたや中国人の大胆さは時として大きな成果を生むが、慎重さに欠けることで破たんのリスクも背負っている。慎重になるべきところは慎重に、それでいて大胆に攻めるべきところはアタックを仕掛ける。「慎重かつ大胆に」というのはまさに、日本人と中国人の考え方を融合した概念と言えるのではないだろうか。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)